令和元年12月5日(木)  目次へ  前回に戻る

ダイヤの妖精が空から降りてきたので、とりあえずチクチクして歓迎するコロポックル。無法である。

今日は都内某所で美術館の内覧会に行ってきました。西洋の絵なんで、やっぱりはだかの絵が好きだなあ。文化的だなあ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

一昨日の続きです。師と法(規律)が無かったらどうなるんでしょうか。

人無師無法而知則必為盗。

人、師無く法無く、而して知なればすなわち必ず盗と為る。

人に師匠も規律も無くて、しかもその人が知恵者であれば、必ずや謀反人となるであろう。

勇則必為賊。

勇なればすなわち必ず賊と為る。

勇者であれば、必ずやアウトローとなるであろう。

能則必為乱。

能なればすなわち必ず乱を為す。

有能であれば、必ずや秩序を変えようとして混乱を起こすであろう。

察則必為怪。

察なればすなわち必ず怪を為す。

先を観る力があるなら、必ずや予想もしなかったことを仕出かすだろう。

弁則必為誕。

弁なればすなわち必ず誕を為す。

説得力があるなら、必ずや大ボラを吹くことであろう。

なんということでしょうか、師匠と規律が無いと、優秀であればあるほど、世の中に迷惑をかけることになってしまうのだ。つまり、無能でやる気ない方がいいわけです。

一方、

人有師有法而知則速通。

人、師有り法有り、而して知なればすなわち速やかに通ず。

人に師匠と規律があって、しかもその人が知恵者なら、あっという間にいろんなことに通暁するであろう。

勇則速威、能則速成、察則速尽、弁則速論。

勇なれば速やかに威(たけ)く、能なれば速やかに成り、察なれば速やかに尽くし、弁なれば速やかに論ず。

勇者であれば、あっという間に威厳を持ち、有能であれば、あっという間に物事を成し遂げ、先を観る力があるなら、あっという間にすべてを知り尽くし、説得力があるなら、あっという間に相手を説き伏せてしまうであろう。

いいなー。

故有師法者、人之大宝也

故に師・法有るは、人の大宝なり。

というわけで、師匠と規律があるのは、ひとにとっての大いなる宝ものと言えましょう。

わーい。このあとさらにいろいろ場合分けして説明して、「もっと勉強せなあかんでー」と教えてくれるんですが、もう深夜なので、もうおしまいです。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「荀子」儒効篇第八。若いころ師匠も規律も無かったんで、本能的に無能・やる気無し路線を歩んできて、大成功でした。謀反人にもアウトローにならず、口下手なんで大法螺も吹かず、小さなウソとごまかしばかりで、なんとかここまで来たー。

 

次へ