平成21年12月24日(木)  目次へ  前回に戻る

いつだってお花畑で生きてきた・・・。

娑羅居士はその隠棲の庵――娑羅館の書斎に座して、

茶熟香清。

茶熟し香清し。

摘んだ茶の葉を煎って陰干しし、よき香りを放つようになった時節には――

有客到門可喜。

客の門に到る有れば喜ぶべし。

「こんなときにはどなたがお客が来ないものか」と人待ち顔でいた。

そんなときは、なかなか客は訪ねてきてくれないものだ。

・・・これは茶を摘み終えた初夏のころ。

烏啼花落。

烏啼き花落つ。

カラスの鳴き声が目立ち、花が落ちてしまった時節には――

無人亦是悠然。

人無きもまたこれ悠然たり。

誰も訪ねて来なくてもゆったりとしたものであった。

・・・これは花すべて萎んだ晩秋のころ。

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明・屠赤水「娑羅館清言」第54則。

時と状況によって人の心のあり方は相違するのだ、ということを言いたいのでしょう。

ああ、そういえば今日はクリスマス・イブだなあ。

さすがにみなさんはちゃんとしたお考えをお持ちの方々だから、こんな日には時と状況を踏まえて「いいひと」になっており、清らかなクリスマス・キャロルみたいなお話がおスキになっているのでしょうなあ。さすがですなあ。(そうでないひとがいたらこちらへ。ただしちょっとグロ注意)

 

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