令和元年7月4日(木)  目次へ  前回に戻る

「ツボを返すでタコ」と強硬なタコ軍団だ。この批判に耐えるには、鉄のような身心が必要であろう。

慢性的睡眠不足に今日は飲酒が重なり、動悸が激しくもうダメだ。第一発見者は如何なる虫であろうか

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お酒には気を付けなければなりませんよ。

人生惟酒色機関、須百煉此身成鉄漢。

人生、ただ酒色の機関のみ、すべからくこの身を百煉して鉄漢と成すべし。

人生にはあちらにもこちらにも、酒と女の仕掛けワナばかりだ。おまえの身心を百回ふいごにかけて煉り直し、鉄のような意志力で欲望を抑える人間とならねばならぬ。

世上有是非門戸、要三緘其口学金人。

世上に是非の門戸有り、その口を三緘して金人を学ぶを要す。

この世にはああだこうだと議論している中を通り抜けねばならないことがある。おまえの口を三針縫って、周の王宮にあったという黄金のひとの像(のように言葉を慎むこと)を学ばねばならぬ。

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「格言聯璧」巻七「接物類」より。お酒だけでなく美女や議論を争わせ(しかも勝利す)る楽しみにも気を付けなければいけないようです。

「金人」についてこれまでに紹介した記憶があるのですが、いま過去の引用事項を閲しても出てこないので、平成20年以前だったのかも知れません。改めてご紹介しますと、

「孔子家語」観周篇に曰く、

孔子観周、遂入太祖后稷之廟、廟堂右階之前、有金人焉。

孔子周を観、遂に太祖后稷の廟に入るに、廟堂の右階の前に、金人有り。

孔子が(魯から)周の王都に遊学してあちこち見学して回ったとき、周の先祖・后稷(こうしょく)を祀る聖域にも入ってみた。すると、おたまやの右側の階段の前に、黄金で作られた人の像があった。

「これはなんじゃ?」

と近づいて見てみるに、

三緘其口而銘其背、曰、古之慎言人也。

その口を三緘してその背に銘して曰く、「いにしえの言を慎める人なり」と。

その像の口は三針縫われて(口が開けないようになって)おり、その背中には銘文が彫り込まれていた。その銘に曰く、「これは古代の発言に慎重であったひとの像である」と。

この故事を「金人三緘」といい、言語を慎まねばならない、という意味の故事成語です。十回唱えて覚えておきましょう。十回で覚えなければ、二十回、三十回じゃ。

 

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