平成31年1月7日(月)  目次へ  前回に戻る

イノシシもぶたの一種とされ、ぶたとのの支配下にあるわけであるが、肝冷斎と管財人グループにはそのような関係はないらしい。

肝冷斎が会社に行ってないらしいので、文句の電話が来ましたが、当方はただの管財人なので職場とは関係ありません。連絡してこないでください! ほんとうに迷惑です。

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紀元前四世紀ごろのことでございますが、魏の国では、秦との戦いが続いておりました。

このとき、上地の令であった李悝(りかい)は、

乃下令曰人之有狐疑之訟者、令之射的、中之者勝、不中者負。

すなわち令を下して曰く、人の狐疑の訟(うったえ)有る者は、これに的を射さしめ、これに中(あた)る者は勝ち、中(あた)らざる者は負けしむ、と。

このとき、次のような布告を出した。

「今後、お互いが疑いを持ち合って、なかなか判決に至らない訴訟ごとを抱えている者たちには、原告被告両方に弓で的を射させ、的に当たった者を勝訴、はずれた者を敗訴とする」

「狐疑」は、キツネが非常に疑い深いドウブツだ、ということから、なかなか解決しない疑いの比喩となります。

すると、

令下而人皆疾習射、日夜不休。

令下りて、人みな疾(すみや)かに射を習い、日夜休まず。

この布告が発せられるや、ひとびとは(裁判に負けてはならない、と)すごいスピードで弓術を練習しはじめた。昼間だけでなく夜も練習するほどであった。

かくして、

及与秦人戦、大敗之。以人之善戦射也。

秦人と戦に及ぶに、大いにこれを敗る。人の善く戦射するを以てなり。

次に秦との戦いが起こったとき、魏は大いにこれを破ることができた。兵士らが戦場での弓射に長けていたからである。

練習するとすばらしい結果を出すのです。みなさんも努力しよう。

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「韓非子」巻九・内儲説上より。これは

賞誉薄而謾者下不用、賞誉厚而信者下軽死。

賞誉薄くして謾なるものは下に用いられず、賞誉厚くして信なるものは下も死を軽んず。

賞与や栄誉があまり与えられず、かつその評価がいい加減である場合は、しもじもはそんなものを相手にしない。賞与や栄誉が厚く与えられ、かつ評価が適切である場合には、しもじもはそのために死をさえ軽んじる。

ということの証左の一つとされております。

・・・もしかしたら、肝冷斎が会社に行かないのは、やる気が無いからではなくて、「賞誉が薄くかつ謾である」から、かもしれませんよ。

 

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