平成30年4月17日(火)  目次へ  前回に戻る

悪のカラスが現れると、すぐに一部のヒヨコは影響を受けはじめる。高邁な精神を持っていても世俗にいるとまわりに影響されて何でも食べてしまうものなのである。

今日は夕方雨降ってきました。寒かった。明日からは暖かく、晴れやかになるといいなあ。ほんとに。人間的にも。

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清の末ごろ、揚州に蓮渓和尚という僧侶がいて、画の名人として知られていたのですが、

雖披剃為僧、而飲酒食肉如故。

披剃して僧たりといえども、飲酒食肉はもとの如し。

剃髪して僧となったのに、酒を飲み肉を食らうこと、出家前と同じであった。

時に両淮転運使の官にあった方子貞というひとが蓮渓和尚を気に入って、

蓮渓入見、毎留飲。

蓮渓の入見するに、つねに留飲す。

蓮渓がやってくると、いつも一晩引き留めて飲酒の席を設けるのであった。

あるとき、

於衆人宴集時、戯謂蓮渓曰、汝既為和尚、何得更食肉。

衆人の宴集時において、戯れに蓮渓に謂いて曰く、「汝すでに和尚たるに、何ぞ得てさらに食肉せるや」と。

宴会の際に、みんな前で、ふざけて蓮渓に向かって訊くに、

「おまえさんは今では和尚さまであるというのに、どうしていまなお肉を食っているのじゃ?」

と。

すると、蓮渓は

故荘其容。

ことさらにその容を荘にす。

たいへんあらたまって真剣な様子になった。

答えるに、

敢問明公、和尚不食肉、又誰当食肉者。

あえて明公に問う、和尚肉を食らわずんば、まただれかまさに肉を食らうべき者ぞ。

「逆に大官さまにお訊ねいたしますが、もし和尚が肉を食わないなら、ほかに肉を食うべきものがおりましょうか。

僧侶はひとびとからの喜捨で生きていくのでございますから、酒や肉をお恵みくださる方があれば、真っ先にいただくのでございます」

「なーるほど」

方子貞は大いに納得した・・・そうでございます。

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「清稗類鈔」諧謔類より。おいらも「給料」という名のみなさまからの喜捨みたいなモノのおかげで生きているので、なんでも食べるんです。

 

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