ちゃんと寝ないと昼間瞑想するように眠ってしまい、歩きスマホより危険である。
ハタラいたのに、また明日も平日か。まだ明日の朝はゆっくり眠るわけにはいかないのだ・・・。
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ところで、元の時代の湖南・益陽では、夜中に旅館などでぶうぶう眠っていると、
同寝之人、無故忽自相打。毎毎有之。
同寝の人、故無くしてたちまち自ずから相打つ。毎々これ有り。
同室で寝ているひとと、理由も無いのに突然お互い殴り合いをはじめることがある。非常によく起こることである。
名曰沙魘。土人熟此、不以爲異、唯取冷水噴噀。
名づけて「沙魘」(しゃえん)という。土人これに熟(な)るれば、以て異と為さず、ただ冷水を取りて噴噀するのみ。
「沙魘」(砂たたり)と呼ばれる現象で、地元民はよく慣れているので、不思議がりもせず、冷たい水を口に含んでそいつらに吹きかけるだけである。
そうしておいて、
候稍息、飲之湯、徐就醒。然猶二三日如酔余。
やや息えるを候いて、これに湯を飲ますれば、徐ろに醒に就く。しかるになお二三日、酔余の如し。
少しおさまったかと思われたところで、湯を飲ませれば、だんだんと正気に戻る。それでも、二三日の間は酔いから覚めたあとのようにぼんやりしているのである。
慣れている者がいいが、
不知者殊用驚駭。
知らざる者はことに用って驚駭す。
知らないよそ者は特段にびっくりすることである。
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元・陶宗儀「南村輟耕録」巻六より。知らないひとがこんな状況に出くわしたらびっくりしてしまうでしょうね。しかし、おいらもむかしカプセルホテルで殴り合いしているの目撃したことありますから、ゲンダイ日本でも起こる現象のようです。現世においては眠るのも危険と隣り合わせなのだなあ。