平成27年11月24日(火)  目次へ  前回に戻る

かっぱがはなみずをくれるという。体にいいカモ知れない。

本日は20年前の同窓会的なもの。オウム事件とか阪神大震災のころのひとたちです。みな当時は若かったのですが、滋養強壮剤でも飲まないといけない年になっていた。

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唐の時代のことでございます。

郎中の陸紹が言うに、

一人浸虵酒。

一人、虵を酒に浸す。

あるひと、ヘビ漬けの酒を造っていた。

このために、

前後殺虵数十頭。

前後、虵数十頭を殺せり。

以前から合わせて数十匹のヘビを殺していたのである。

ヘビの数詞は「頭」なんですね。

一日自臨甕窺酒、有物跳出、齧其鼻将落。

一日、自ら甕に臨んで酒を窺うに、物有りて跳ね出で、その鼻を齧りてまさに落ちなんとす。

ある日のこと―――

酒の浸かり具合を見ようと甕のふちから中を覗き込んだところ、突然なにものかが飛び出してきて、そのひとの鼻にかじりついた。ほとんど鼻を食いちぎらんとする勢いであった。

「うわあ!」

その人、それをはねのけた。

ぽとん。

と、それは床に落ちた。

視之乃虵頭骨。

これを視るにすなわち虵の頭骨なり。

それをよく見ると、なんとヘビの頭であった。酒の中で崩れてすでに骨になっていたものである。

それが飛び出してきて、そのひとに食いついたのだ。

そのひとの鼻はもうほとんど引きちぎられていたが、

因瘡毀其鼻、如劓焉。

瘡によりてその鼻を毀ち、劓(ギ)の如し。

その傷からついに鼻は壊れてしまい、まるで鼻斬りの刑にあったひとのように、鼻孔が露出してしまったのであった。

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唐・段成式「諾皐記」(「酉陽雑俎」所収)より。

これだけ強いヘビを漬けたお酒なら、滋養強壮間違いなし・・・でございましたでしょうなあ。(参考記事)

 

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