平成26年5月22日(木)  目次へ  前回に戻る

 

木曜日まで終わった。今日はむかしの仲間数人とお好み焼き。また限界越える。おいらコドモだから小食なのにオトナみたいに食べちゃうから・・・。苦しい。

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唐のころ、李舟というひとがいました。彼には弟が一人いたのですが、若いのに長患いで苦しんでいた。

或説蛇酒可療。

或るひと説くに、蛇酒療すべし、と。

あるひとが言うに、「その病はヘビ酒で治るのではないかのう」と。

そこで、李舟、ヘビ酒を造ることにした。

「最も効果の高いのは黒ヘビ酒じゃ」

といわれたので、

「黒ヘビの、強いのを手に入れねばな。弟のために、な」

乃求黒蛇。

すなわち黒蛇を求む。

そこであちこちに依頼して黒いヘビを求めた。

貴重な黒ヘビをようやく手に入れると、

「簡単に死なせては生命力があまり出ないというでな。我が弟のために苦しんで死んでもらわんとな」

生覆甕中、加之麹櫱。

甕中に生覆し、これに麹櫱を加う。

生きたまま甕の中に入れ、酒コウジを加えて蓋をした。

ヘビは中で大いにあばれているようである。

「ふふふ、生命力の強いヘビほど強いクスリになるというでな。これはよいヘビを手に入れたようじゃ。めでたいめでたい」

数日、蛇声不絶。

数日、蛇声絶せず。

数日の間、甕の中からはヘビののた打ち回る音が聞こえ続けていた。

が、ようやくその音も断続的になり、甕を振ったときなどに酒が沁みて苦しいのであろう、びくりびくりと動くだけとなり、さらにはそれも途絶えた。

一か月ほど漬け込んだところで、蓋をとってみると、

香気酷烈。

香気酷烈なり。

ぷん、と激しいにおいがした。

「これはよう漬かったようじゃ。さあ、弟よ、飲むがよいぞ」

「あい、兄上」

引満而飲。

引満して飲ましむ。

さかずきにいっぱいに注いで飲ませた。

ところが、

「う、兄上、これは・・・」

弟は飲み干すと苦しみはじめ、

須臾、悉化為水。

須臾、ことごとく化して水と為る。

突然に、どろどろに溶けて液体化しはじめたのである。

あれよあれよという間に、

「ああ」

李舟は嘆いたが、弟はもう完全に液化して

唯毛髪存之。

ただ毛髪これを存せり。

液体の中にただ毛髪だけが残っていた。

という。

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の翰林学士・李肇が開元年間(713〜741)から長慶年間(821〜824)にかけての事件、風俗、文物など205条を記録した「唐國史補」より(「太平廣記」巻458所収)。

このヘビ酒でもいいので、腹の中のを溶かさないと苦しい。

 

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