(←間もなくカニのアタマもぱかんと割れる。)
寒いのに明日は早く出勤するように命令が・・・。精神的に追い込まれてコドモから戻れません。
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明のころのことでございまっちゅ。
―――我が村(江西・信州)の徐氏の家で、女房が夜中に風呂から出てきたところ、
見一物如火毬状、従空墜簷下。
一物の火毬の状の如きが、空より簷下に墜つるを見る。
マリのような火の玉が一つ、空から軒下に落ちてきたのを見た。
どすん。
と落ちました。
「なにか落ちてきたよ!」
女房は家人に声をかけながら、
迫視之割然一声、毬忽自砕、其臭達室。
迫りてこれを視るに、割然として一声ありて、毬忽自ずから砕け、その臭、室に達す。
じっくり見ようと軒下に寄ったところ、
ぱかん
と物が割れる音がして、その玉はおのずと砕けた。ひどいにおいがして、部屋の中まで臭うほどであった。
女房はおそろしくてぶるぶると震え、そのまま体調を壊して寝ついてしまったのだが、その後は
毎夜見童子三四人、執冠服繞臥牀而走。侍婢亦時窺見之。
毎夜、童子三四人の、冠服を執りて臥牀を繞(めぐ)りて走るを見る。侍婢もまた時にこれを窺見せり。
毎晩毎晩、冠をかぶり立派な服を来た童子が三四人、どこからともなく現れて、女房が臥せっているベッドのまわりを走り回るのが見えるようになった。決して女房の幻覚でなかった証拠に、侍女もときおりその姿を見ることがあった。
わーい、楽ちそうだなあ。おいらもいっちょに遊びたいなあ。
・・・と言っておりますうちに、
未幾婦死。
いまだいくばくならざるに婦死す。
しばらくしたら女房は死んでしまった。
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清・鄭仲夔「冷賞」巻三より。おえらがたのみなちゃまよ、おいらたちコドモ童子にもこれぐらいの力はあるのだぜ。もう少しやさしくしたほうが身のためでっちゅかもよ。