←意外と勤勉なブリコくん。
ちょっとあたたかくなってきた感じ。昼間はたいへん眠かった。シゴト中に読書するヒマも無く居眠りしてしまう季節が来たのです。
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さて、今日はコドモ賢者さまのところに新しい弟子がお目見えにまいりました。
「はじめまちて、おいらは尹焞(いん・とん)、字を和靖と申ちまちゅ。どうぞよろちく。
早速でちゅが質問がありまちゅ。
問為学之方。
学を為すの方を問う。
学問をする方法をお教えいただきたいのでっちゅ」
コドモ賢者さまはお答えになられた。
公要知為学、須是読書。
公、学を為すを知らんとすれば、すべからくこれ読書すべし。
「あなたちゃまが学問をすることを知ろうとするなら、まずはご本を読むことでござりまちゅよ」
「ぎ。ご本を? たくさん読まないといけないのでちゅか?」
書不必多看、要知其約。多看而不知其約、書肆耳。
書は必ずしも多看せず、その約を知るを要(もと)む。多看してその約を知らざれば、書肆なるのみ。
「ご本は必ずしもたくさん読まないといけないということはないのでちゅ。それより、その要点を知ることが大切なの。たくさん読んでも要点を知らないのであれば、それはただの本屋さんでちゅよ」
「なるほど。でも本屋さんもアコガレの職業の一つでちゅけどね」
頤、縁少時読書貪多、如今多忘了。
頤(い)、少時より読書多きを貪るも如今多く忘れ了せり。
「頤」は、コドモ賢者さま=程伊川先生の「名」。
「おいら、小ちゃいときからむさぼるようにたくちゃん読書ちまちたが、今となってはたいてい忘れてちまいまちたからね」
「えー! 先生ほどのカシコイ子でもむさぼるように読んでいたとは。おいらたちのようなオロカな子はものすっごくたくちゃん読まないといけないのでは?」
「いやいや」
コドモ賢者さまは首をノンノンと横に振りました。
須是将聖人言語玩味、人心記着、然後力去行之、自有所得。
すべからくこれ聖人の言語を将(もち)いて玩味し、人心に記着して、しかるのちに力めてこれを行えば、自ずから得るところ有らん。
「とにかくいろんなご本を読むのではなくちて、聖人の孔子さまのおコトバをじっくり味わうことでちゅな。味わって心に刻みつけ、その後にそのコトバどおりに自ら行うように努力すれば、おのずと得るものがあると思いまちゅよー」
ご本はあまり読まなくてもよいようです。読んだこと、忘れてしまいますからね。
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「近思録」巻三より。明日から安心して昼間も居眠りできますね。
今日はこんど北海道に帰郷することになった知り合いと広島風お好み焼き。若いころのつもりで喰ったので、腹苦しい、というより内臓の一部が破裂した感じ。