長生きゾウさん
今日もどえらく寒かった。南国生まれにはツラいです。
・・・・・・・・・・・・・・・
紀元前3世紀、南の国・楚の貴族である屈原が、代々の楚王の霊廟に描かれている壁画を見て、
何所不死。長人何守。
何れのところにか死せざる。長人は何をか守れる。
どこへ行けば死なないですむのか? 「でかいひと」は、何を守っていたのか?
と謳った(「楚辞」天問篇)。
はあ。
死なないですむ場所なんてないし、「でかいひと」って誰かわかりません。屈原のあたま大丈夫か?
・・・と思っていたのですが、実はそうではなかったのだ。
ひとの死なないところ
が実際にあるのである。
不死民在交脛国東、其人黒色、寿不死。
不死の民は交脛国の東に在り、そのひと黒色、寿にして死せず。
不死民族は、脚が交差している民の住む交脛国の東に住む。その人民は色が黒く、寿命が長くて死なない。
と、「山海経」巻六・海外南経にちゃんと書いてあった。
晋の郭璞の注にいう、
有員丘山、上有不死樹、食之乃寿。亦有赤泉、飲之不老。
員丘山有り、上に不死の樹有りて、これを食らえばすなわち寿(いのちなが)し。また赤泉有り、これを飲めば老いず。
「まるおか山」という山があって、その頂には「不死の木」が生えている。その実を食らうと寿命が長くなるのである。また「赤い泉」という水源があり、その水を飲めば老いることが無い。
ところで、「長く生きる」とか「老いることない(老化がストップする)」ならわかるのですが、「死なない」ということがありうるのであろうか。
「死なないひとがいるはずがない」
という合理的な思想のもと、なんとか合理的に解釈するため、
@
不死」とは「不食」の仮借である。食べず飲まない人は寿命が長くなるのである。(高誘の注)
A
この民は父子相承けて同じ名を継ぐのだ。外人これをみて不死と誤解したのである。(近人・郭郛の解釈)
の二説がありますので念のため。
・・・・・・・・・・・・・・
いずれにせよ「不死の国」があることがわかりました。
では「長人」(でかいひと)とは?
しかし平日ですので明日のシゴトもあります。残念ながら今日はここまで。バッハハ〜イ。