「墓場コワい。写真撮るバカはいませんよね」→参考
こんにちわー。肝冷斎でっちゅ。更新自粛が解けて、今日から復帰しました。
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今日は復帰初日なので、格調高く、いにしえの大聖人・黄帝さまの逸事でもご紹介いたしまーちゅ。
・・・黄帝は夢を見た。
夢の中では
大風吹天下之塵垢皆去。
大風、天下の塵垢を吹きて皆去らしむ。
すごい風が吹き、この世のありとあるゴミやらチリやらはすべて吹き飛ばされてしまった。
そこで目を覚ました。
それからまた眠りに落ちて、また夢を見た。
今度の夢の中では、
人執千鈞之弩駆羊萬群。
人、千鈞の弩を執りて羊の萬群を駆る。
おとこが一人現われ、巨大な大弓を使って、何万頭もいるヒツジどもの群れを駆り立てていた。
黄帝は目を覚まされ、ため息とともに言うには、
風為号令執政者也。垢去土后在也。天下豈有姓風名后者哉。夫千鈞之弩異力者也。駆羊数万群能牧民為善者也。天下豈有姓力名牧者哉。
「風」は号令し執政する者なり。「垢」は「土」を去りて「后」在るなり。天下にあに姓・風にして名・后なる者有らんや。それ、「千鈞の弩」は異力なる者なり。「羊数萬群を駆る」は能く民を牧するを善くする者なり。天下にあに姓・力にして名・牧なる者有らんや。
「風」というのは(風が音を立てるように)命令を叫び、(草を靡かせるようにひとを従えて)まつりごとを執り行うものである。「垢」は塵である「土」を吹き飛ばしてしまえば「后」という字になる。ああ、天下のどこかに姓が「風」で名が「后」というひとはいないだろうか。そのひとは政治を任せることのできるひとだろう。
また「巨大な大弓」を使えるのはすごい「力」のある人である。何万頭ものヒツジを駆り立てるのは、人民を「牧」してうまく誘導することができる、ということであろう。ああ、天下のどこかに姓が「力」で名が「牧」というひとはいないだろうか。そのひとは人民の指導を任せることのできるひとだろう。
ここにおいて占いを行い、東の海のほとりに「風后」なる者を見出して宰相とし、南の大いなる沢のほとりに「力牧」なる者を見出して将軍とした。
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のだそうでございます。
晋・皇甫謐「帝王世紀」より(「史記」巻一「五帝本紀」の「正義」に引くところ)
この伝説には、古代の「王」が夢見によって予知を授けられる巫祝的な存在であったことが反映されているのでしょう。
「夢見大風」(夢に大風を見る)あるいは「大風吹塵」(大風、塵を吹く)は、人材を得ることに切である、という意味の故事成語になっております。そういえば日本国では本日は総選挙でしたが、大風は吹いたのでしょうか。
・・・と疑問を呈して今日はおしまい。寒さと明日の平日の恐怖に震えながら、何万頭のヒツジを数えたら眠れるであろうか・・・え? 温暖斎一族はどうしたかって? 昨日、大風の中、鬼界ケ島(貴海島の表記もあり)に向けて出帆した、というところまでは確かなのですが、あの荒天です。おそらくは一族もろとも・・・。