寒いし雨降ってるし、なんとまだ水曜日だー!うわあー!
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沖縄・南城市のおはなし。ウソだと思いますけどね・・・
玉城郡志堅原(しけんばる)の村人・仁及当山(にぐとうやま)らは、夏の夜明け前から
拉牛至知武原以致喂養。
牛を拉して知武原に至りて以て喂養を致す。
ウシを引っ張って、知武原(ちむばる)まで行き、そこで草を食ましていた。
と―――
忽有日出于卯辰方位。色最青獄ウ有光輝。
忽ち日の卯辰の方位に出づる有り。色もっとも青高ノして光輝有るなし。
突如として太陽が卯・辰の方向(南東)から出てきた。その色、ほぼ青高「ろをしていて、あまり輝きが無かった。
日の昇る方向が南に寄り過ぎているし、その色があまりに暗いので、
「おかしなお日様(「てだ」)よね」
と、
当山等大驚且怪、站歩而見之。
当山ら大いに驚きかつ怪しみ、站歩してこれを見る。
当山(とうやま)らはたいへん驚き、また不思議に思い、足を止めてその太陽を見つめていた。
と―――
亦有日出于寅卯方位。煌煌耀耀大有光輝。
また日の寅卯の方位に出づる有り。煌煌耀耀として大いに光輝あり。
もう一つ、寅・卯(東南東)の方角から太陽が昇ってきた。こちらの太陽はぴかぴかぎらぎらとして、たいへん光り輝いていた。
「まぶしいさー」
と目を背けざるを得ないほどであった。
この間に、先に卯辰(南東)方向に出ていた太陽は
已昇数竿。翳翳黒雲自南而来蔽揜其日、既致消滅。
すでに昇ること数竿なり。翳翳(えいえい)たる黒雲の南より来たりてその日を蔽揜し、既にして消滅を致す。
もう、(見た目の高さの目印にする)竿数本分の高さまで昇っていた(四十五度ぐらいの角度に昇っていたのであろう)。
やがておどろおどろしい黒い雲が南の方からやってきて、そちらの太陽を隠してしまい、やがてこちらの太陽は消えてしまったのであった。
「うひゃー」
当山慌忙回家告説。
当山、慌忙として家に回りて告説す。
当山は、大慌てで家に帰り、みなに見たことを説明した。
しかし、
「そんなことがあるはずないさー」
と誰も取り合ってくれなかったのです。・・・が、
此時牛大城自泉川原帰来説知其事、与当山言不相異焉。
この時、牛大城、泉川原より帰来してその事を説知するに、当山の言とあい異ならず。
ちょうどそこへ、牛大城(ウシおおぐすく)という人が泉川原(いずみがーら)から帰ってきて、やはり太陽が二つ出たことを説明したのであったが、当山が言ったことと違うところが無かった。
このため、
「なんと、ほんとうだったのか」
と村人らの信ずるところとなり、ついに検官(取り調べの役人)がやってきて調書をとって、王宮に報告するに至ったのであった。(→だから記録に残ってゲンダイの肝冷斎が読めるに至ったのであった。)
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沖縄・伊差川親雲上佑実(いさがわべーちんゆうじつ=鄭秉哲)等編「球陽」巻十四、尚敬王三十一年(1743)夏四月二十二日条。
はじめはウソだと思ったが、よく胸に手を置いて考えてみると、純情なうちなーのひとがウソをいうはずも無いから本当のことかも知れません。うわー! 本当のことだとしたらなぜ太陽が二つもあったんだ? うわー! とにかくまだ二日も平日があるので混乱しはじめているのです。うわー! うわー! うわー!