平成26年10月11日(土)  目次へ  前回に戻る

 

本日はお昼から職場のひとの結婚披露宴。飯食って帰ってきた。苦しい。

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台風19号について、沖縄の知人から聞いたところでは、ちょっとすごいらしいです。風が。そのままこちらまで来るわけがないが、数日後にはいくばくか弱化しながら来るであろう。だいたいの予想はつくのである。

天寒雨為雪、  天寒ければ雨は雪と為り、

気暖雪為雨。  気暖かなれば雪は雨と為らん。

 天上が寒いと雨は雪に変化するし、

 大気が暖たかだと雪は雨に変化する。

二気随陰陽、  二気陰陽に随い、

変遷自有序。  変遷おのずから序有り。

 寒い暑いの大気の変化は、陰と陽の運動に随い、

 その変化はおのずと予測ができる。

ところが、

政海人心険、  政海は人心嶮にして、

排陥各窺隙。  排陥しておのおの隙を窺えり。

政治の世界はひとびとの心が険悪であり。

相手を追い出そう、陥れようとして、みなそれぞれに隙を見計らっている。

十年刎頸交、  十年刎頸の交わりも

一旦化為敵。  一旦化して敵と為る。

十年もの長く一緒に死のうというような親しいつきあいをしてきた相手とも、

ある朝とつぜんに敵対者となっていることもあるわけだ。

ということで、

雨雪随冷炎、  雨雪は冷と炎に随い、

利害生仇敵。  利害、仇敵を生ず。

雨か雪かというのは、大気が冷えているか暑いかのせいであるが、

利害関係はときに仇のように憎しみ合う敵をつくる。

天候尚可推、  天候はなお推すべきも、

人心不可測。  人心は測るべからず。

天候のことはまだ予想が立つが、

ニンゲンの心は思い通りになることがない。

ほんまですわー。

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宮城・国分青の明治三十二年(1898)の作「不可測」(測るべからず)(青克国カ」巻五所収)。

シゴトのことなど、先のことは絶望的な予測しかないのですが、「測るべからず」です。何かすごい事件が起こって今のしごとは「しなくていいい」という状況になるかも知れません。それだけを一縷の望みに生きている状況。

 

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