御嶽山は、まだ行方不明のひともいるようで、たいへんな被害のようでいろいろ心配ですが何もできません。本でも読んで寝ます。
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清の嘉慶年間のこと、安徽・霍山県の県庁のちかくで、
忽一日大風過。
忽ち一日、大風過ぐ。
ある日、突然、暴風が吹いた。
その風に乗って、
一鉄釜従空飛下、不欹不損。
一鉄釜、空より飛び下り、欹(そばだ)たず損なわれず。
鉄の釜が一つ、空を飛んで落ちてきたのであった。釜は地上に落ちても、傾きもせず、壊れもしなかった。
あわわ、これは未確認飛行物体である。形態からして、享和三年(1843)春二月二十二日、「蛮女」を載せて常陸國に漂着したという「うつろ舟」(←これは宇宙人の乗ったUFOだったことは確実のホンマモノ)とそっくりである。(このこと、詳しくは滝沢馬琴編「兎園小説」第十一集を参考のこと。この本は、我が国のオカルト学を学ぶ者は絶対一度は読んで見た方がいいよー、という重要な本です)
しかしながらこの鉄の釜に中には宇宙人はいませんでした。
釜中有白飯一甑。
釜中に白飯一甑有り。
釜の中にはこしきが入っていて、そこには白いメシが炊き上がっていた。
のであった。
其気尚温。事在癸酉五月。
その気、なお温なり。事は癸酉の五月に在り。
発見されたときには、メシからはまだあたたかな湯気が立っていたという。みずのと・とり(嘉慶十八年(1813))の五月のことである。
夜中にこんなの読むとハラ減ってきます。
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清・鄭仲夔「冷賞」巻五より。
明日から平日。釜の中で、メシの代わりにぐつぐつと煮られる、ような気がする。