恐怖の週が、はじまる!
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恐怖の週の前に仙台行って仙台在のIK氏、OM氏と、最後の晩餐とすべきほどの牛タンの美味いの食ってきた。
仙台客夜 (仙台での旅の夜)
仙愁吹不尽、 仙愁吹きて尽きざるも、
風露忽平分。 風露たちまち平分す。
君臆攬明月、 君は臆わん、明月を攬(と)らんことを、
予懐披碧雲。 予は懐えり、碧雲を披(ひら)くことを。
情深琴欲語、 情は深くして琴は語らんと欲し、
道遠酒無勲。 道は遠くして酒に勲無し。
星斗万山夜、 星斗万山の夜、
静観天地文。 静かに天地の文を観ん。
仙境にも心配ごとがあると見えて、風になって吹き続けていたが、
(夜になって)風もお湿りもあっという間に晴れた。
君は、あの明月を取る(→詩人としての名声を得る)ことを夢見ているのだろう?
わたしは高フ雲が開かれ(て、この暗い世の中が明るくな)ればいい、と思っているだけだがね。
気持ちが深まって、つま弾く琴が何かを伝えようとしているようだが、
旅路が遠いので、どれだけの酒を飲んでも酔えやしない。
星と北斗と、低いところには無数の山々の影が見える。
こんな夜には、天のようすと地のようすを、静かに観察していたいものだ。
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とわたしが作ったのではなく、佐渡のひと大久保湘南が作った。作ったのは明治三十年代のことではないかと思います。「君」と言われているのは同じく漢詩人の北條鷗所。仙台で行き遇うたらしいのである。