今日は博多から知り合いが来たのでステーキ食った。ハラ苦しい。もう少し腹八分目にしたいところだが覆水は盆にかえらず、潰れたたまごは元に戻らないのである。
・・・・・・・・・・・・・・
明の時代、湖南・桃源出身の文人江盈科(平成21年ごろに紹介しているはずだがリンクできぬ)の一族には道士から秘法を学んで、「散聖長老」とよばれていた老人がおったそうな。
その秘法とは―――
取生鷄卵二十枚、置臼中。
生鷄卵二十枚を取りて、臼中に置く。
ナマのたまごを二十個、臼の中にごろごろと入れる。
そして、
杵之。
これを杵す。
これをキネで搗くのである。
ぐしゃ、とたまごは潰れる! ・・・はずですが、
鶏卵紛然躍起、復之臼中。
鶏卵紛然として躍起し、これを臼中に復す。
たまごは無秩序に飛び上がってキネを避け、また臼の中に戻るのであった。
「おお!」
と見ている人はびっくりします。
如是者数四、無一損壊。
かくの如きもの数四、一も損壊する無し。
このようなことを三回・四回と繰り返しても、一つのたまごもつぶしてしまうことがなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
明・銭希言「獪園」より。
なんというすごい秘法でしょうか。しかし、はじめて見せられる人はいいけど、何度も見せられた親戚の童子などは「ち、またかよ」と苦虫噛みつぶしたような顏していたことでございましょうなあ。