今日は久しぶりで日帰り温泉行ってきた。体力どんどん落ちているのでサウナに入っていられる時間が短くなってきておりますが、それでもサウナ→冷水→温泉を繰り返すと、若いころのことなど思い出して涙にじみます。感情が戻ってくる、というか。
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のどかな気分で「大正五百家絶句」を閲する。
京都のひと、岡本利宗、行行と号す。
「海島趁凉」(海島、凉を趁(お)う)
海角涼風颯作秋。 海角の涼風、颯(さつ)として秋を作(おこ)す。
棹歌相答去来舟。 棹歌あい答う、去来の舟。
夕陽収影青山遠、 夕陽影を収めて青山遠く、
一色玻璃点白鷗。 一色の玻璃、白鷗を点ず。
海のかなたから凉しい風が吹ききたり、さっとばかりに秋をもたらす。
船頭どもの舟歌を歌いあいながら、舟を行き来させているなあ。
夕日はもうかなたに沈み、遠い山々も暮色に沈む。
藍色の硝子のような海のおもてに、カモメの白い点。
このひとのいう「海島」はどこだろうな、と想像してみます。沖縄ならおもしろいのですが、沖縄ならそれだけで珍しくて売りになりますから「沖縄だ」と明確にいうと思います。関西の人だからやっぱり瀬戸内かなあ。しかし、凉しい風が海の一角から吹いてくる、というのは、やっぱり内海ではないように思いますね。特に瀬戸内だと夕凪で暑そうだし。ということで、これは敦賀あたりではなかろうか。
東京のひと、大倉喜七郎、聴松と号す。(←有名な人ではなかったでしょうか。あとでウィキペキディアで調べてみます)
「日潭」(日の浦)
蓬莱絶勝此幽探。 蓬莱の絶勝、ここに幽探す。
歩入洞天披碧嵐。 洞天に歩入するは碧嵐を披(ひら)くなり。
日暮長空鳥飛尽、 日暮の長空に鳥飛び尽き、
一林残照採珠潭。 一林残照す、採珠の潭。
東の海のかなた、蓬莱島のすばらしい風景の中に、わしらはふらふらと彷徨いこんだ。
洞穴を通り抜けると、そこには碧い海風が吹きつける磯辺であった。
日は暮れかけて遥かな空にあった鳥も帰り行く。
夕日が向こうのこんもりとした森だけを照らしているーーーあの森の下の澱みに大いなる真珠があって、そこから光が昇っているのかも知れぬのだが。
これも沖縄、たとえば川平湾とかだったらオモシロいのになあ、と思いましたが、「日潭」というのは台湾にある景勝地ということだ。調べて損した。
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もっと読んでいいのですがそろそろやめて寝てやるか。明日もよい日が続きますよーに。