わ。明日はまた平日だよ〜。みなさんもまた表の顏に戻って愚か者として振る舞わねばならぬ。
なので、今日の間に少しでも賢くなっておきましょう。新しい知識を披露するよ。
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多年老氷為水晶。
多年の老氷の水晶と為るなり。
何年も経った古い氷が水晶となるのである。
―――と、「格古要論」などの古典に書いてあったので、わしは長いことそう信じておった。
ところが最近知ったことには、
日本国有青水晶、紅水晶。
日本国に青水晶、紅水晶有り。
日本国に「青水晶」と「紅水晶」というものがある。
そうなのである。
氷が青くなったり赤くなったりするものであろうか。
また、財宝の真偽を見分けるマニュアル本である「宝貨弁疑」という本には
烏水晶
というものが書いてあると人から聞いた。「烏」はカラスの色を表わすから、氷だとすれば、黒い氷ということになる。そんな氷はないであろうから、
非氷也明矣。
氷に非ざるや明らかなり。
(水晶は)氷ではないということが明白ではなかろうか。
最近「鉄囲山叢談」を入手したところ、
政和間伊陽太和山崩、崩出水晶、以木匣貯進数百匣。
政和の間、伊陽太和山の崩るるに、水晶を崩れ出だし、木匣を以て貯え数百匣を進む。
宋の政和年間(1111〜18)、伊水のほとりの太和山が崩れたとき、山の中から水晶が出たことがあり、木箱に入れて朝廷に献上したが数百箱にもなった。
ということであった。
これを見ると、どうやら石の中で作られるもののようである。
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明・朗瑛「七修類稿」巻四十三より。
勉強になりましたね。