まだ水曜日か・・・。
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明の時代、杭州の祥符禅院にて新しく仏像を製作した。
色塗りを終えてこれから供養の日取りを決めようというときに、僧の一人が不思議なものを発見した。
仏像の
足底生蕈。
足底に蕈を生ず。
足の下の真ん中のところからキノコが生えていたのだ。
やがてこのキノコが日を追うて成長し、
上分二茎、斉曲仰承二足、其端如掌大、色間黄白。
上は二茎に分じ、斉しく曲がりて仰いで二足を承け、その端は掌の如く大いにして、色は黄白に間す。
上端が二本に分かれて、両方とも同じように曲がって仏像の両足の下に延び、まるで両足がキノコの傘を踏み台にしているように見えた。キノコの傘の大きさはちょうど手のひらぐらいで、色は白色がかった黄色――黄金と白銀の混ざりもののような色合い――であった。
寺では
発生之巧、渾然天成。
発生の巧みなること、渾然として天成せり。
このキノコの生まれながらの見事な生長ぶりをご覧あれ。すべてまったくの自然発生である。
と喧伝したので、
「ありがたや、ありがたや」
と杭州中の人民が争ってお参りしたのであった。
これを当時の県令・郝淵さまのお耳にもお入れした者があった。
郝公はこのことを聞くとたいへん苦々しそうなお顔をなされ、
「人民をたぶらかすわざである」
と
召責其僧。
その僧を召して責む。
禅院の僧を呼び出して、詰問した。
人民どもははじめ僧に同情していたが、しばらくすると、
蕈遂枯死。
蕈、ついに枯死せり。
キノコはとうとう枯死してしまった。
ので、人民たちは郝公の先見の明を称賛したのであった。
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明・朗瑛「七修類稿」巻四十八より。
くだらん。けしからん。