昨日ちょっと頭痛で寝込んでいるうちに、負藕堂が来ていたみたいでちゅね。あいちゅは小ネタをたくさん持っていまちゅから、よく出てきまちゅ。気をつけなければ。
おいらもいろいろネタは貯めておりまちゅが、書いても誰の心も打たぬのでは致し方ない。超小ネタをちょこちょこと出して今日も一日生きていた証にだけする。
(ア)野人鋤地、蚯蚓中断、両頭倶跳。
野人地を鋤するに、蚯蚓中断し、両頭ともに跳ねたり。
ひゃくしょうがクワで畑を耕していたとき、ミミズを真っ二つに切ってしまった。二つになったミミズ、どちらも飛び跳ねている。
さて、
此時安身立命在何処乎。
このとき、身を安んじ命を立つるはいずれの処にありや。
このとき、ミミズの己れの定めを認識し、その定めに忠実に生きるべき「本体」はどこにあるのか。
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これは人生問題ではなく時事の問題として考えてみてもいいのでちゅぞ。分裂するとどちらが本体になるのかな?
(イ)仁人之詘、国将乱也。小人得位、亦国将乱也。
仁人の詘(しりぞ)けらるるや、国まさに乱れんとす。小人の位を得るもまた国まさに乱れんとす。
立派なひとが排斥されると、国家は乱れはじめるのである。下らぬやつばかりが高位に就くと、やはり国家は乱れはじめるのである。
という。
歴史にかんがみれば、
1. 漢の党錮・・・正論を唱えた党人を宦官・外戚ら濁流派が排斥した事件であり、仁人の排斥さるるに該当。
2. 唐の朋党・・・唐の後半期に起こった「牛李」の争いをいう。科挙官僚をはじめとする新興貴族を率いる牛僧孺と、保守派の李氏父子の争いである。これはどちらも大人物を出ださなかったので、どちらの党が勝ったときも小人の位を得たのに該当。
3. 宋の奸党・・・王安石自身は立派なひとであったが、彼が保守派と争うために味方につけた江南出身者を中心とする新法党はいたずらに党争を拡大させて国家を疲弊させたのだ。これは仁人が退けられ、かつ小人が位を得たのである。
三党興、天下遂至於衰亡矣。
三党興り、天下ついに衰亡に至れり。
この三つの党派が世の中に幅を利かせたところから、漢・唐・宋のしっかりした社会システムも崩壊し、亡国に至ったのである。
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いまの日本のやつが四つめだと考えてみてもいいのかな?
いずれも明・葉子奇「草木子」巻二下より。いろいろ雑多のことを書いているひとですね。