暑いです。
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暑いときは氷食って冷やすのが一番ですが、
南方氷薄、難以収蔵。
南方氷薄く、以て収蔵しがたし。
南方では冬の間に張る氷が薄いので、氷室を用いても夏場まで収蔵しておくのが難しい。
という問題がございます。
それでは氷は要らぬのか、といいますと、南方でこそ夏には暑熱をしのぐために氷が必要である。
そこで、南方では蔵氷法―――氷の保存法が発達した。
別段特別な物質を使うのではない。
用塩洒水上、一層塩、一層氷、結成一塊。
塩を用いて水上に洒(しゃ)し、一層は塩に、一層は氷に、結して一塊成らしむ。
(凍りかけの)水上に塩を撒くのである。そして、塩を撒いた上に水をかけてまた凍らせ、その上からまた塩を撒き水を撒く・・・。このようにして一塊の大きな氷に氷結せしむるのだ。
大きな塊になる上、塩が入ると氷結温度は低くなるのだと思いますが、いったん凍ってしまえば、塩が水を縛り付けて溶かさない。(←化学的には何といえばいいのかわかりませんが)
こうして南の国でも夏に氷を氷室から取り出して、暑熱をしのぐことができる。
しかも、北方の氷と違って、
味略鹹、可以解暑癒病。
味ほぼ鹹(しおから)く、以て暑を解き病を癒すべし。
味がかなり塩からいので、より暑さをしのぎやすくする上に、病を治癒させる力もあるのである。
塩は疲労や外傷を癒し、ニンゲンやどうぶつに活力を与えてくれるものである。その塩がたっぷり入っている氷なので、体にも良いのである。
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と、明の朱国禎の「涌幢小品」巻十五に書いてありました。
塩は体によいのに、血圧が高いというだけの理由で塩を減らせと言われているのです。
「夏場どんどん弱ってきてやる気ない。にょろろ〜ん」
という状況になっているのには、わたしにもこのような理由があるのです。