平成23年1月16日(日)  目次へ  前回に戻る

2時間チャレンジしてもう諦めて寝よう、と思った瞬間にPCが動いてしまいました。・・・ので、更新します。もう遅いので、短いのにします。

どうしてこんなにイジワルするんでしょうね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところでみなさん、

倒挂鳥(とうけいちょう)

をご存知ですか。

大如雀、緑色。

大いさ雀の如く、緑色。

大きさはスズメぐらいで、緑色をしている。

という普通の鳥なのですが、

宿則倒挂。

宿するにすなわち倒挂す。

寝るときに、(止まり木に)さかさまに足を掛けて眠る。

ので、「倒挂鳥」というのだそうである。

そんな鳥を飼うたところで何の価値があるのであろうか。

実は価値があるのである。得をするのです。

この鳥を籠に入れて、その前で

以好香薫之、則展毛羽受香、畢而飲。

好香を以てこれを薫ずれば、毛羽を展じて香を受け、畢(おわ)りて飲む。

よきお香を焚いてやると、この鳥は羽を広げて、そのお香の煙を受けるのである。お香を焚き終わってから、羽を閉じて、はじめて水を飲む。

こうしてお香をたっぷり受けさせておいて、

客至、置几案間。

客至れば、几案の間に置く。

大事なお客さんがお見えになったときに、テーブルの上にこの鳥をいれた籠を置いておく。

そして、籠の前にお香を置くと、そのお香に火をつけなくても、鳥は

如前展羽、一室芬馥。

前の如く羽を展じ、一室 芬馥(フンフク)たり。

以前同様(お香に引かれて)羽を広げる。すると羽に焚きこめられたお香のかおりが部屋中にただようのである。

それでお客さんに喜んでいただいて、大成功! ということである。

なんですかね、この鳥は。駝鳥やカズアル(ヒクイドリ)は食い意地がすごいので何でも食う、火のついた炭まで食ってしまう、ということであるが、この鳥の異能は食い意地によるのではないようである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

明・李詡「戒庵老人漫筆」巻一より。物欲より名誉欲の強いタイプの俗物もいますからね、その類ではありませんかなあ、がはははは。

メモ:八幡の不知森(貞盛さま八門遁甲・死門を残して怨霊を引く)、葛飾八幡社(千本銀杏)、中山法華経寺、八千代市郷土資料館(歩射)、国立歴史民俗博物館

 

表紙へ  次へ