風定花尚落。 風定まって花なお落つ。
鳥啼山更幽。 鳥啼いて山さらに幽なり。
観音妙智力。 観音妙智力。
咄。 咄(とつ)。
風がおさまると・・・花は落ち続けているねー。
鳥が鳴くと・・・山中はさらに物寂しくなるねー。
世界を観世音の妙なる智恵――真理を曇り無き目で見ることができる智恵――で見るべきなのだ。
わかっとるんか。
と良寛さんが書いておられます。「咄」は叱咤の声、「こら」とか「おい」、ということで、ここでは作者が自分で自分を「がんばって真理を見る目を養うのじゃ」と叱咤激励しているのであろう。
みなさんもがんばってくださいねー。