今日もさぼります。
ただし、漢文の読み方忘れるといけないので、短いの読んでおきます。
今日乞食逢驟雨、
暫時回避古祠中。
今日乞食するに驟雨に逢い、
暫時回避す古祠の中。
今日、乞食して歩いていたとき、にわか雨に降られました。
しばし雨を避けて古いお堂で雨宿りした。
そこでふとひとりになって、自分自身を見つめてみると、ああ、なんと、
可笑一嚢与一鉢、
生涯蕭灑破家風。
笑うべし、一嚢と一鉢、
生涯蕭灑(しょうさい)たり、破家の風。
笑うべきではございませんか、所有するのは頭陀袋一つとこの鉢一碗。
一生涯、さばさばとしたものじゃよ、家を捨てて本来無一物の境遇となりしこのわしは。
「ひいっひっひっひっひ・・・、わあっはっはっはっは・・・」
と作者の勝ち誇った笑い声が聞こえてきそうです。
この一篇の作者は、越の五合庵主・良寛禅師。十九世紀のはじめごろの作である。良寛禅師のことはあまり解説はしなくていいであろう。「検索」すれば何でも分かる、ということになっている世の中ですからなあ。実は解説したいこともあるのですが、それは内弟子のみなさんと、次の例会で、な。ぐふふ。
世の中にまじらぬとにはあらねども ひとり遊びぞ我はまされる