秋の寄せ鍋ゲーム用キャラクター「しきぶちゃん」。こいつも大食いだ。受領の娘は土をも食らうという。
ここから10月上旬まで、胸突き八丁的坂道で、もうくじけて来た。肝冷斎本人でさえダメなのに、しかもその残存思念波なのだ。
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昨日の尹山人のお話の続きである。
あるとき、市場の中で、孫某という士人が尹山人と顔を合わせた。
ちょうどそのとき、二人の前に、
売瓜担停焉。
売瓜担、停まれり。
ウリの籠を担いでいる行商人が立ち止まった。
孫某は後で考えても何故そんなことを言ったのか、自分でもよくわからないそうなのだが、ついつい、
公能尽此一担瓜乎。
公よくこの一担瓜を尽くすか。
「先生はこの一籠分のウリを食べ尽くすことができますか?」
と訊いてしまったのだそうである。
山人は言った。
能。
能くす。
「当たり前じゃ」
「そ、そうですか」
孫は行きがかり上断れなくなって、
即買而饋之。
即ち買いてこれに饋る。
即座に一籠買い取って、プレゼントした。
山人は、
噉瓜立尽、無留余也。
瓜を噉いて立ちどころに尽くし、留余無し。
ウリを食い始め、たちまちのうちに食べ尽くしてしまって、食べ残しが無かった。
不老長寿の上に、フードファイターとしての高い能力があったわけである。
また、こんなことがあった。
南京戸曹(南京の民部省分局)の員外郎であった李某が、
遣僕上病疏。
僕を遣りて病疏を上(たてま)つる。
使用人を使者としてペキンに行かせ、病気休職願いを届けさせた。
それから何日か経った日、
是日午餐、尹報李曰、今旦端門前見使者、已得告。
この日午餐、尹、李に報じて曰く、「今旦端門前に使者を見るに、已に告ぐるを得たり」と。
その日の昼飯を一緒に食べていた尹山人が、李某に突然言うに、
「今朝、ペキンの宮城の門前で、おまえさんが遣わした使者に出会った。ちょうど「休職願いを許可されたところです」と言っておったぞ」
と。
「え?」
後、僕還、核問。
後、僕還り、核(きび)しく問う。
その後、また何日かして使用人が帰ってきたので、何があったか正確なところを問うた。
使用人が言うに、
「そうです、許可をいただいたちょうどその日、、
一日辰刻、北闕端門前見山人、曰命已下、主人幸得告矣。
一日辰刻、北闕端門前に山人を見、曰く「命すでに下り、主人幸いに告ぐるを得たり」と。
その日の辰の刻(午前八時ごろ)、ペキン宮城の門前で、尹山人をお見かけしたんです。(どうしてここにいるんだろうと不思議であったんですが)「命令をいただきました。うちのだんなさまの休職願いが、幸いにも許可されたところです」と申し上げました。」
果合。
果たして合す。
結果、二人の発言はぴったりと適合した。
のだそうです。瞬間移動の能力もあったことがわかります。
まだまだ尹山人のお話は続きがありますぞ。だがまた深夜になってきた・・・。
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「客座贅語」巻八より。大食いだけでもすごいのに、他にもたくさん能力があるとは。しかも家も持っており、市場で話したり昼飯を食いに行ったりする友だちもいるとは、なんと幸福なのだろう。シゴトもしてないようなのに・・・と、どうして他人はみんなシアワセに見えてしかたないのでしょうね。
まだまだPC調子悪くてアップできそうにないので、もう他人の悪口とか現政権批判とか下ネタとか人種〇〇とか、好き放題言ってみようかなー。うっしっし。