積乱雲くんだ。こいつはあばれるぞー。
明日からの平日はたいへんなことになりそうです。なのにこちらはコドモですよ。無理や。
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春秋の時代のあるとき、斉の桓公(在位前685〜前643)が宰相の管仲に訊ねました。
「やはり政治は平明なのがよいのではなかろうか?」
管仲は答えた。
水平而不流、無源則速竭。
水、平らかならば流れず、源無ければ則ち速やかに竭(つ)く。
水は平らなところでは流れません。そして、溜まった水も、水源から水が補給されなければ、すぐに無くなってしまうものでございます。
雲平而雨不甚、無委雲雨則速已。
雲、平らかならば雨甚だしからず、委雲無きの雨はすなわち速かに已む。
「委」は「平ら」の反対で、「ヘビがとぐろを巻くように、ぐにゃぐにゃしていること」。「委雲」というのはヘビがとぐろを巻いているような、積乱雲のことです。
雲がぺったんこだと大した雨になりません。積乱雲が無ければ、雨は降ったとしてもすぐに止んでしまうものでございます。
このように、平坦であることは物事においてプラスには働かないのですじゃ。
政平而無威、則不行。
政、平らかならば、威無く、すなわち行われず。
政治が平明なだけでは、威厳が無くなってしまい、為政者の意図が実行されなくなってしまいます。
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「管子」巻十二・侈靡第三十五より。政治だけでなく、人間関係はすべて「どろどろ」が無いと動かないんではないか、と思います。コドモでさえも。コドモぐらいはテレワークで動くかなあ。