「肝冷斎、見にゃ。月だぜ」「にゃんこよ、わしはもうダメじゃ」
ムシムシ・ウツウツがまだ続く・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
予言集です。
〇竹柏枝遍一百里、是謂陰消陽、国必滅。
竹柏の枝一百里に遍なるは、これ陰、陽を消すと謂い、国必ず滅ぶなり。
竹やヒノキの類の枝が百里(50キロメートルぐらい)にわたって広がることがあれば、この現象を「陰気が陽気を消した」といい、その国は必ず滅亡するだろう。
これはたいへんだ。
また曰く、
〇竹柏夏枯、王侯失位。
竹柏夏に枯るれば、王侯、位を失わん。
竹やヒノキが夏に枯れることがあれば、その地の王や封建領主が位を失うであろう。
また曰く、
〇樹木非其時而枯、是謂金克伐、不出一年、暴兵外国来。
樹木その時にあらずして枯る、これ「金、よく伐つ」と謂い、一年を出でずして暴兵外国より来たる。
樹木がその季節になっていないのに枯れることがあれば、この現象を「秋の殺気が勝利した」といい、一年以内に外国から暴虐な軍が攻めて来るであろう。
〇凡樹忽生死、主易兵将至。
およそ、樹の忽ちに生死するは、主兵を易えてまさに至らんとす。
たいてい、木が突然に生じたり死滅したりするときは、君主が別の国の軍兵を引き連れてやってこようとしているのだ。
〇社樹自死、世主国君亡。
社樹おのずから死するは世主・国君亡(に)ぐ。
社の樹木が自然に枯れ死んだときは、天下の主、国家の君が亡命する。
〇木葉非時落、去本七十歩、国有兵、民棄故郷。
木葉時にあらずして落ち、本を去ること七十歩なれば、国に兵有り、民故郷を棄てん。
木の葉がその季節でないのに落葉し、しかも根元から七十歩離れたところに落ちるならば、その国に兵乱があって、人民は故郷を棄てることとなろう。
〇竹葦樹木枯死忽復生、輔臣執政、流其令。
竹葦樹木枯れ死してたちまちまた生ずれば、輔臣執政、その令を流す。
竹やアシや樹木が枯れて死んでしまった・・・と思ったらまた突然生き返ったりしたら、その国の大臣や補佐官たちが、いい加減に命令する。
〇枯木冬生謂陰陽易位、不出二年、国有喪、小人近、君子亡。
枯木冬生ずれば「陰陽易位」と謂い、二年を出でずして国に喪有り。小人近づき、君子亡(に)ぐ。
枯木が冬に生き返ったら、その現象を「陰気と陽気が場を替えた」といい、二年以内にその国の元首クラスの葬儀があり、下らぬやつらを君主に近づき、立派なひとが亡命することになろう。
〇木一歳再華実、有兵、民流。
木一歳にして再び華実せば、兵有り、民流る。
木が一年のうちに二度花咲き実をつけるなら、兵乱が起こり、人民は流亡することになる。
〇木再栄、世主堕手、姫女致兵之象。
木再び栄(はなさ)けば、世主手を堕とし、姫女兵を致すの象なり。
木が二回花咲くときは、天下の主が腕を無くし、女どもが武器を取るしるしである。
〇桃再華、夏有霜。杏再華、夏有電。李再華、春有霜。楡再莢、有寛令。当死反生。
桃再び華さけば、夏に霜有らん。杏再び華さけば、夏に電有らん。李再び華さけば、春に霜有らん。楡再び莢すれば、寛令有らん。死すべくして反って生くるなり。
モモが二回花咲くなら、夏に霜が降りるよ。アンズが二回花咲くなら、夏にいなづまが走るよ。スモモが二回花咲くなら、春に霜が降りるよ。ニレが二回つぼむなら、寛大な政令が出るよ。死ぬべきものが生き返る、ということだ。
〇木春冬再作実、世主凶。秋夏再花実、隣国逼之。
木の春冬再び実を作せば、世主凶なり。秋夏再び華実すれば、隣国これに逼る。
木が春と冬に二度実を結ぶようなら、天下の主に凶事が起こる。秋と夏に二度花が咲き実を結ぶようなら、隣の国から逼迫されるだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・
「地鏡」(「開元占経」巻112「竹木草薬占」所収)より。こんな占いもあるんです。もうなんでもありですね。
それにしても、何にもなくてもたいていは悪いことが起こるのですから、悪いことが起こりそうなときは、より気をつけねばなりません。