収穫の秋だ。だが、もともと種まきもしてないし、腹減ってもうダメだぞう。
今日は疲れた。疲れたので、帰りにお好み焼きたらふく食ってきました。腹苦しい。それなのに、まだ明日もあるというのだ。
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食えるときには食わねばならん。
有酒相招飲、 酒有らば相招きて飲み、
有肉相呼喫。 肉有らば相呼びて喫(くら)わん。
この「相」は、相手のある動作につく補助動詞みたいなやつで、「ともに・・・」ぐらいの意味を添えます。「お互いに」という意味ではありません。
酒があったらおまえさんでも招いて一緒に飲もう。
肉があったらおまえさんでも呼んで一緒に食おう。
なぜならばおれたちは「仲間」だからだ。
何の仲間か、というと、
黄泉前後人、 黄泉、前後の人、
少壮須努力。 少壮にはすべからく努力すべし。
先になるか後になるか、いずれにせよわれらは黄泉路に行く仲間だから。
それでも若いうちは、力を尽くして生きていくべきだ(と思っていた)。
しかしながら、
玉帯暫時華、 玉帯は暫時の華にして、
金釵非久飾。 金釵も久しき飾りにはあらざるなり。
富貴のひとが締める玉をぶらさげたベルトも、しばらくの間の花でしかなく、
美しいひとが挿す黄金製のかんざしも、いつまでも飾っていられるものではない。
あっという間に時は過ぎ、
張翁与鄭婆、 張翁と鄭婆と、
一去無消息。 一たび去りて消息無し。
張のじいさんも鄭のばあさんも、
どこかに行ってしまって、それからはたよりの一つも寄越さない。
ひとたび彼岸に行ってしまうと手紙もくれないんです。
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「寒山集」より。秋になると、おいらたちみんなもうすぐ行かないといけないんだなあ、という当たり前のことが、ひしひしと身に染みて思われてまいります。向こうの方がいいんだとは思うんですが・・・。