昼間はサクラも咲き誇り、晴れやかな気分である。扇子にみなさん「令和」と書きこんで祝賀してみてください。
今日も夜には雨になりました。花に嵐のたとえもあるぞ、さよならだけが人生カモ。
・・・・・・・・・・・・・・
冬の間は、
石頽山瘦、水枯木落。天地覚多窘況。
石は頽(くず)れ山は瘦せ、水は枯れ木落つ。天地に窘況(きんきょう)の多きを覚えん。
石は崩壊し、山はやせ細る。谷川の水は涸れ、木々の葉は落ちてしまっているからだ。天と地の間には、くるしみの時ばかりが多いのがわかるだろう。
そんなときに、咲いて匂うウメの花はすばらしいですね。
春にはあいにくと雨が多い。
天懶雲沈、雨昏花蹙。法界豈少愁雲。
天懶(ものう)く雲沈み、雨昏く花蹙(ちぢこ)まる。法界(ほっかい)にあに愁雲少なからんや。
空はどろんとして雲が低く垂れさがり、雨降って暗く、花も縮こまっている。仏者のいう悟りの世界にも、愁いの雲は少なくないのであろう。
とサクラの花も散っていくのだ。
・・・・・・・・・・・・・
「酔古堂剣掃」巻八より。「道徳的にこうあらねばらん」と頭ごなしの儒教的王道主義から、日本の元号が解放されたんだと思います。さよならだけの人生でも、今日はなんだかうれしいので、洞穴の中は貨幣経済があまり浸透していないのですが、赤飯おにぎり買ってきました。ひとりでニヤニヤしながら食います。