←1817年の光格天皇の生前ご譲位と仁孝天皇のご即位を記念して作られたと思われる最近発見されたゲームである。明日は新元号発表の日・・・ですが、洞穴にいるので速報は入って来ません。五月のご即位までには洞穴にも布告されるから知ることができるでしょう。
今日は少し出かけましたが、日が翳ると寒かった。明日はさらに寒が戻るというから、洞穴から出ないようにしなければ。
洞穴の中でごろごろしていると、いろんな先輩のタメになる話も聞くことができます。
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晋の時代に江西・南昌にいた許遜というひとは、
少以射猟為業。
少(わか)くして射猟を以て業と為す。
「若い頃は、狩人をやっていたんじゃ」
とのことです。
ある日のこと、
入山射鹿。
山に入りて鹿を射る。
山中に入って、シカを見つけ、狙いを定めて弩から矢を発した。
ぶす!
命中した。
ところで、このシカは身ごもっていたらしい。
鹿胎従弩箭瘡中出堕地。
鹿胎、弩箭の瘡中より出でて地に堕つ。
弩の矢が刺さって空いた穴から、シカの胎児がずり落ちて、地面に落ちた。
すると、
母鹿舐其子、未竟而死。
母鹿その子を舐むるに、いまだ竟(お)えずして死せり。
母シカは地面に落ちたその子ジカを舐めてやった。だが、舐めきらないうちに、息絶えてしまった。
子ジカは自分の脚では立ち上がることができず、しばらくもがいていたが、やがてその場で動かなくなった。
遜愴然感悟、折弩而帰。
遜、愴然として感悟し、弩を折りて帰る。
(おれは何をしているんだ・・・)
許遜は激しい悲しみを感じて、その場でいしゆみを叩き折って、家に帰った。
「そして狩人を辞め、出家して道士となり、やがて蛟を斬り龍を捕らえ、空中を飛ぶ術を心得て、道教十二真人の一人となったのじゃよ」
とのことです。
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「雲笈七籤」巻106「許真人伝」より。すばらしい。一本の矢で二匹もやっつけました。ついているなあ・・・と思ったんですが、出家してしまいました。いわんやおいらはこのひとみたいについていないんだし、出家しないでいることがあろうか。少なくともシゴトは辞めないと。