平成31年3月19日(火)  目次へ  前回に戻る

ラーメン餃子ライスを食う炭水化物ライオン。これだけのものを食えば、生きていることが実感されるであろう。わしも昔はこれぐらいのものを軽々と食えたのであるが・・・。

暖かくなってきたので、洞穴から出て外を歩いてみます。

・・・・・・・・・・・・・・

むかしいろんな夢をみていたなあ。

そんなころ通った道を、また通った。

早入商山百里雲、 早(つと)に入る商山 百里の雲、

藍渓橋下水声分。 藍渓橋下に水声分る。

「商山」は長安から東南に向かう道筋にある山地。「藍渓」は藍田から発して商山を過ぎ、渭水に注いで洛陽へと流れていく川。

朝早く、商山の地方に入った。百里のかなたまで雲が広がる。

途中、藍渓にかかる橋と通った。(このあたりから平地になるので)橋の下を流れる水の音は、それまでの水音と違ってくる。

この音を聞いたのは何度目だろうか。長安から離れるたびに聞いているのだ。

けれども、

流水旧声人旧耳、 流水は旧声なり、人は旧耳、

此廻嗚咽不堪聞。 この廻(たび)は嗚咽して聞くに堪えず。

 流れる水の音は以前も聴いた音だし、聞いているわたしは以前と同じわたしなのに、

 このたび聞いたその音はむせび泣く声のようで、とても聴くに堪えないのだ。

・・・・・・・・・・・・・・

唐・杜牧「入商山」(商山に入る)絶句。わーい、哀しいなあ。外の世界に出るとツラいことが多いので、やっぱりまだまだ洞穴に帰ろう、と。(なお、今日はジビエ食った。)

 

 ひとりの人間が河のふちに立つ

 それはざらにあることだ

 しかし 多くのものは語らない

 どこから来たかを

 そしてなお どこへ行くかを (金井直「河のふちで」(昭和30))

 

次へ