「炭水化物とアンコは最高だニャー」とたい焼きを好んで食べるナアナア猫である。人生の幸福は魚類や肉などを食べる富貴のうちにはないのかもしれない。
今日は世間さまの暦では平日でした。しかし冬眠中なので関係ありません。
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前の洞穴だとそろそろ見つかりそうだったので、今はもっと奥山の洞穴に来ております。同じ穴のドウブツたちも一段と動きの鈍い奥山型のドウブツばかりで、まだまだ目が覚めるような様子はありません。
すばらしい。
千載奇逢無如好書良友。
千載の奇逢は好書・良友に如くは無し。
千年に一回ぐらいの素晴らしい出会いというのは、良い書物やステキな友だちに会えること以上のものはないのである。
一生清福只在茗椀爐烟。
一生の清福はただ茗椀・爐烟に在り。
人生最大のすがすがしい幸福というのは、炉に煙をあげ、椀に茶を点てることだけをいうのである。
名誉や富貴はニンゲンの真実とは何の関係も無いのだ。
この奥山では、
杖底唯雲、嚢中唯月。
杖の底はただ雲のみ、嚢の中にはただ月のみ。
杖の先にあるのは雲だけで、かばんの中には月の光ばかり。
近代的な意味で所有するモノは何も無い。しかし、すべてのものを自由に利用することができるのだから、豊かなのである。
不労関市之譏、石笥蔵書、池塘洗墨。豈供山沢之税。
関市の譏を労せず、石笥(せきし)に書を蔵し、池塘に墨を洗う。あに山沢の税を供せんや。
関所や市場で関税や売上税のために持ち物を検査されることも無く、石の書庫に書物を蔵し、池のほとりで筆や硯の墨を洗う。山や沢の利用税をとられることもありえないのだ。
という自由な境遇なのである。
ああ楽ちんだなあ。
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「酔古堂剣掃」巻八より。みなさんはこちらに来ないのかなあ。でもたくさん人が来たら、また「教えてやる」「支配下においてやる」「税金を納めさせてやる」「税金の逃れ方を教えてやる」とうるさくなってくるから来なくてもいいです。