山中での生活のつれづれに、「論語ゲーム」を作りました。
肝冷斎です。日曜日に現世を離脱し、今は山中に暮らしています。ああ、シアワセじゃなあ。
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フ居之趣、快活有五。
フ居の趣き、快活なること五有り。
世俗を離れた生活には、うれしくなってくることが五つあります。
どんな五つかといいますと、
不与交接、免拝送之礼、一也。
ともに交接せず、拝送の礼を免るは一なり。
ひとづきあいが無くなって、出迎えと見送りの挨拶をしなくていい。これが第一。
いいですねー。
終日可観書鼓琴、二也。
終日、書を観、琴を鼓す、二なり。
一日中、本を読んだり、琴をかき鳴らしたりして過ごせる。これが第二。
これもいいぞ。
睡起随意、無有拘碍。三也。
睡起意に随い、拘碍有ること無し。三なり。
眠いときに眠り起きたくなったら起きて、何かに拘束されることがない。これが第三。
これが一番うれしいかも。
そして、世俗から離れているので、
不聞炎涼囂襍。四也。
炎涼と囂襍を聞かず。四也。
「炎涼」は文字通りには「暑いと涼しい」ですが、比喩的に人情の「篤いと薄い」の意味に使われます。「囂」(ごう)は「うるさい」、「襍」(ざつ)は「混雑する」。
人の心の手のひら返し、大騒ぎやら混雑を耳にしなくていい。これが第四。
さらに、
能課子耕読。五也。
よく子に耕と読を課す。五なり。
子どもたちに耕作と読書をじっくり学ばせることができる。これが第五。
というポジティブな面もあるのである。
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「酔古堂剣掃」巻五より。すばらしい。みなさんも、はやくはやく。