陸上においては浸透圧の関係ではちきれんばかりに太っているアンコウくんだが、もともとは深海魚なので、高波などには強い。
本日は台風21号が来て、近畿・東海・北陸を中心にたいへんなことになっているようです。
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打ち寄せる台風の高波の映像を見ていたら、この詩を思い出しました。
人道横江好。 人は道(い)う、横江は好ろし、と。
儂道横江悪。 儂(われ)は道う、横江は悪ろし、と。
これは「横江さん」の悪口ではありません。江東において長江を渡る際、南岸の采石磯に対するのが北岸の横江浦。三国期の呉帝・孫策の淮南攻めをはじめ、古来より幾多の英雄たちがここを通り過ぎて行った有名な渡し場である。
みなさんは「横江はよい渡し場だ」と言いよるが、
わしは「横江はひどい渡し場じゃ」と言いましょうぞ。
何故とならばわしが江を渡ろうとして横江の渡し場に着いたとき、
一風三日吹倒山、 一風、三日(さんじつ)山を吹き倒し、
白浪高於瓦官閣。 白浪は瓦官閣よりも高かりき。
ひとたび風が吹き始めると、三日のフはずっと、山をも吹き倒すように強く吹き、
白い波が、近くに立つ瓦官寺の高楼よりも高く沸き起こっていたのだ。
それでしばらく足止めされましたのでな。
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唐・李太白「横江詞」六首の第一。ほかの五首はまた今度にします。今日はこれのせいでもうだいぶん遅いのだ。ひとは神宮はよい球場だというが、わしは言う、神宮は悪しと。