平成30年6月15日(金)  目次へ  前回に戻る

陸の王者・竜である。竜はおだやかなドウブツらしいが、どこかに逆鱗があって、そこに触ると「ぴきー!」とすごい怒り出すということだ。不安定なやつである。

ニンゲンドックに行ったら、いろいろ見つかった。来週か再来週にかなり深刻な報告が来るみたいだが、今日のところはまず低血圧になっていることがわかり、以前からの「かなりやる気がない」から、このところ「すごくやる気がない」に進展しているのが数値的にも裏付けられたところである。

コドモなのに成人病みたいな数値が出るんでちゅよー。

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コドモといえば好きなのは良寛さん。良寛さんが梅雨空の下をやってきまして、何やらぶつぶつ言ってますよー。

何を言っているのかちら―――

過去已過去、 過去はすでに過ぎ去りて、

未来尚未来。 未来はなおいまだ来たらず。

現在復不住、 現在また住(とど)まらずして、

輾転無相依。 輾転として相依らず。

 過ぎ去った時空はすでに過ぎ去っているわけであり、

 いまだ現れていない時空はいまだ現れていないわけである。

 目前に現れている時空もまた停止することはなく、

 あらゆるものは転々として過ぎゆき、世界に依拠するものは何一つない。

こんな世界に存在していながらみなさんは、

許多閑名字、 許多の閑名字もて

竟日強自爲。 竟日、強いて自ら為せり。

 さまざまの意味のない概念やコトバをひねくり回し、

 一日中、無理に自分でいろいろしているわけじゃ。

そんなことでよろしいのでしょうか。

いけませんですぞ。

莫取旧時見、 旧時の見を取るなかれ、

莫逐新条智。 新条の知を逐うなかれ。

懇懇徧参窮、 懇懇として徧(あまね)く参窮し、

参之復窮之。 これを参じてまたこれを窮めよ。

 以前の意見に固執してはならん、

 新しい知恵を追いかけていてもならん。

 ねんごろにねんごろにあらゆることを考究し尽くせ。

 考え尽くし、さらにまた、究め尽くせ。

窮窮至無心、 窮窮として無心に至らば、

始知従前非。 始めて知らん、従前の非なるを。

 究めに究めて、すると何にも考えない状況に至るから、そこまで来たら、

 やっとわかるであろう、今のままではダメだったのだ、ということが。

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「良寛詩集」より。わーい、さすがは良寛さん、おいらたちコドモにもわかるように教えてくれているなあ。コドモにもわかるんだから、みなさんみたいなオトナは無茶苦茶明らかにわかっているんでしょうなあ。

 

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