もう大量のぶたパンでも食いまくって腹破裂して現世から退出してしまいたい!・・・ぐらいツラい。職業のせいで。
もうダメだ。しかもまだ木曜日。なみだがにじむ。でぶー。
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宋の永初元年(420)のことだそうですが、江西・臨川に陳臣という富豪があって、その家には、庭に竹の林があった。
臣在斎中座、白日忽見一人、長丈許、面如方相、従竹中出。
臣、斎中に在りて座するに、白日たちまちに一人の、長(たけ)丈余にして面(おもて)の方相の如きもの、竹中より出づるを見る。
陳臣が部屋の中で座っていたところ、真昼間に、突然、身長3メートルもあろうかというひとが、竹林の中から出現してきたのを見た。彼の顔は(追儺に使う)方相のお面のように、巨大で四角、大きくするどい金色の目をしていた。
このひと、
径語陳臣、我在家多年、汝不知。今去、当令汝知之。
陳臣に径語して、「我、家に在ること多年なるも汝知らざらん。今去らんとして、まさに汝にこれを知らしむべし」と。
驚いている陳臣に早口に言った。
「わしはこの家に長いこといたんじゃ。おまえは知らんかったじゃろう。これから出て行くことにしたので、そのことを教えておいてやろうと思って出現したんじゃ。ひっひっひー」
そして、ぴょんぴょんと飛ぶように家から出て行って、見えなくなってしまいました。
陳臣は
「このようなことがあったときは気をつけねばならんぞ」
と家人を戒めていたのだが、
去一月許日、家大失火、奴婢頓死。一年中、便大貧。
去りて一月許日にして家大いに失火し、奴婢頓に死す。一年中に、すなわち大貧せり。
そのひとがいなくなってから一か月余りしたころ、陳家は火事を起こしてしまい、男奴隷や女奴隷がずいぶん死んだ。さらに一年も経たないうちに、落ちぶれてたいへん貧しくなってしまったのである。
ということです。
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晋・干宝「捜神記」より(晋代に成立した「捜神記」に宋代の事件が載っているわけですが、後世の増補だと考えれば親切なことである。「太平廣記」巻二九五所収)。
というような感じで、おいらも「これから出て行くことにしたんじゃ、ひっひっひー」とか言って近いうちに現世から出て行くかも知れませんので、現世に残るひとは気をつけなければいけませんよ。一か月ぐらいの間に何かあるかも知れませんから。ぶぶー。