ドウブツだってイヤなことはあるのでぶー。ニンゲンほどでは無いと思いますがね。
今日はナイト・ズーというものに連れて行ってもらいニャした。もっと夜のドウブツは騒がしいかと思いましたが、それほどでもなかったニャ。
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六朝の宋の時代のことでございニャすが、義興の周起というひと、謝晦の幕僚になって江陵に赴任していたのですが、
妻許氏在家、夜遥見屋裏白光。
妻許氏家に在りて、夜はるかに屋裏に白光を見る。
おくさんの許夫人は義興の自宅におられて、ある晩、屋根裏の高いところに白い光があるのを見つけた。
家の者たちに指さして、
「あれはなんだろうねえ」
と言っていたところが、その光、突然ゆらゆら、と安定を失ったかと思うと、土間の上にどすんと音を立てて落ちてきた。
「うわ」
それは、
一死人頭在地血流甚大、驚怪即失去。
一死人頭、地に在りて、血流甚大、驚き怪しむに、即ち失去せり。
死人の頭であった。それが土間にあって、今斬り落とされたかのように、どくどくと大量の血を流していたのである。家人ら驚き怪しむうちに、その頭、
にやり
と笑ったかと思うと、ふい、と消えてしまった・・・。
同じころ、周起は讒言されて下獄しており、しばらくして斬首されたのである。
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宋・劉義慶「幽明録」より。
わーい、コワいニャー。コワいのは死人の頭ではなくてニンゲン社会。ニンゲン社会は讒言とか誹謗とか中傷とか恫喝とかT京新聞の記者とか、毎日、夜のドウブツ園なんかよりずっと喧しく騒いでいるのニャ。くわばらくわばら、ニャすね。
そういえば岡本全勝さんがHPをしばらく休むみたいです。もしかしてツラいことがあったのかニャ。
よく動いていたオオアリクイ。