カラスの不気味に鳴く夜道、山々を越えて、あかぎやま方面に逃れるぶたやくざである。
体調よくないので短くやります。
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閑自訪高僧、 閑自(のどか)に高僧を訪う、
烟山万万層。 烟山の万万層なるところに。
ひまにまかせて師僧のところに行ってみた。
もやのかかる山の、幾重にも重なった向こうである。
訪問して、お茶でもいただいて談笑したか、あるいは厳しく座禅したか。
いずれにせよ、何か得るところがあったはずである。
夕方になって帰ります。
師親指帰路、 師、親しく帰路を指さすに、
月挂一輪燈。 月は一輪の燈(ともしび)を挂(かか)げぬ。
老師はみずから(門のところまで出てきて)帰り道を指さした。
そのとき、月は(山々の上に)まるいともしびのように掲げられていた。
わーい、夜道を導く光までいただいたわけだ、いいなー。
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「寒山詩」より。ふだんご紹介しているのは五言八行ですが、四行だけのもあるんです。また、五言や七言でなく「三言詩」という珍しいのもあるんですが、これは別の機会に。
ひとはみな我が師なんで、師匠は山を越えて行かなくても、あなたがいるその場所にも、いるらしいんですよ。