平成29年1月30日(月)  目次へ  前回に戻る

深海魚アンコウでさえ出勤するというのに、ニンゲンが出勤しないわけにはいかないであろう。出勤してシゴトをするかどうかは知らんが。

出勤して、一日じっとして、終わって帰ってきた。しかし今週はこの先キツイ日ばかりまだ四日もあるのだ。もう一日、もう一日とがんばっても四日も持つはずがないので、早めに諦めるべきであろうと思う。

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今日の昼間はあたたかったんですが、夜になったら寒くなってきました。寒いのはイヤですが、実は、

冷淡中有無限受用処。

冷淡中に無限の受用の処有り。

冷ややかで淡白な中にこそ、限りない使い勝手のよさがあるのである。

逆に熱いのはいかんのです。

都恋恋炎熱、抵死不悟、既悟不知回頭、既回頭却又羨慕。

すべて炎熱に恋々として死に抵(いた)るも悟らず、既に悟るも回頭を知らず、既に回頭するも却ってまた羨慕す。

どんなことにでも、炎のように熱いものを求めて死ぬまでわからないやつがいる。わかったのだが、方向を換えられないやつがいる。方向を換えたのだが、またもとの方がよかったかな、とあこがれ慕っているやつがいる。

このようなやつらは、

是一種依羶附腥底人、切莫与談真滋味。

これ一種、羶(せん)に依り腥(せい)を附するの人、切にともに真滋味を談ずるなかれ。

「羶」(せん)は「羊へん」がついております。この字はもとヤギの臭いをいい、引いてはドウブツの持ついわゆる「獣臭」をいう。「腥」(せい)はもっと一般的な「なまぐささ」で、普通には「魚臭」などをいう。

いわば、ケモノ臭い上に生魚臭さまで持ったような人である。かれらと、ほんとうのうまいもののことをともに語るなんて、してはならない。(どうせわからないのだ。)

本当の「滋味」とは、菜っ葉とか蓮根とかゴボウとかそんなやつの美味さのことを言っているのである。まことにこれを噛みしめる者にとっては、肉や魚より美味いのである。

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明・呂坤「呻吟語」第五十一則

今日は帰りがけに納豆タマゴ食ってきた。「冷淡」と云い得るかどうか知りませんが、これまことの滋味というべし。明日会社に行っても特に食いたいものは無いので、もう行きたくないなあ・・・。

 

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