カッパとブタカッパの違いは何だろう。
わーい、週末が来まちたー!・・・と、単純に喜んでいる人を見ると、どんな凡人でも必ず驚きあきれるであろう。なぜなら、「数日後にはまた来週が来る」から喜んでなんていられない、と誰にでも明白であるから、である。
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ブタとウシの違いはなにか。
截牛之角而呼為豕、則雖庸必駭。
牛の角を截(き)りて呼びて豕と為せば、すなわち庸といえども必ず駭(おどろ)かん。
ウシの角を切って、「これはブタだ」と言えば、どんな凡人でも必ず驚きあきれるであろう。
染鷺之毛而指為鴉、則雖愚必疑。
鷺の毛を染めて指して鴉と為せば、すなわち愚といえども必ず疑わん。
サギの白い毛を黒く染めて、「これはカラスだ」と言えば、どんな愚か者でも必ず本気にしないだろう。
故欺心之言、秖足以招天下之怪。掩耳之噪、適足以致天下之嗤。
故に心を欺くの言は、ただ以て天下の怪しみを招くに足るのみ。耳を掩うの噪(さわ)ぎは、たまたま以て天下の嗤いを致すに足る。
こんなふうに、心を欺こうとするコトバは、天下のひとびとから怪しまれるようになるばかりである。耳を掩いたくなるほどに騒げば、天下のひとびとからあざわらわれるばかりである。
なんだそうです。
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明・王子充「擬連珠編」より。凡人や愚か者には当たり前のようにわかることでも、逆にカシコいとか知識人といわれる人たちこそ、「ウシとブタの違いは角のあるかないかで見分けるのだ、みんなわからないのかな」とか「サギとカラスは色が違うだけなんだけど、知らない人多いから教えてやらなければね」などと信じてそうで困るんです。我が国の近現代史をひもとくと。
なお、わたくしゴトですが、また来週が来そうで恐ろしくてしようがないので、二日ほど更新を休んで自分を見つめなおしてきます。