「コッコもどうせ飛べないでピヨ?」「なにい? おいらをバカにしやがってでコッコ。おいらだって、おいらだってほんとはなあ!」「うわーい、コッコがキレてきたでピヨ〜」
「肝冷斎は明日仕事初めだからびびってる、キレそうなんだろう?」
とおっしゃる人がいますが、ぜーんぜん、気になりません。なぜなら、おいらは今日、職場に宛てて「辞めます」メール送ったからね。もう会社行きませんから気になりません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
変態二字難聞、独于山巒喜幻。
変態の二字は聞き難きも、独り山巒(さんらん)においては幻を喜ぶ。
「変態」(変幻自在)という二文字で表わされる状態はなかなか人に聞いたとてわかるものではないが、ただ、山や峰の景色については、幻覚のように変わっているのがオモシロい、というのは誰にもわかるであろう。
ところで、
山態之変紫、変青、不似世態之機心、機事。
山態の紫に変じ、青に変ずるは、世態の機心、機事に似ず。
山の姿が紫になったり青くなったり次々に変化するのは(すばらしいが)、(同じように変化する)世間の状態が偽りや巧詐の心や事件に満ち満ちているのに比べるわけにはいかない。
また、
風波千古未平、不知心険更悪。
風波は千古にいまだ平らがざるも、心険しく更に悪なるを知らず。
風が起こす波は古来一度も平らいだことがないが、人間の心はそれよりもさらに波高く、憎しみに満ちている。
だいたい、
風色可冲、可避、非若人情之多伏、多蔵。
風色は冲すべく、避くべきにして、人情の多く伏し、多く蔵するがごときにあらざるなり。
風の様子はぶち当たって克服してみたり避けてみたりすることができるが、人情の波はあちらこちらに伏し、あちらこちらに隠れているので大いに違うのである。
こんな厳しい世間様では、もうやっていけませんね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
明・呉従先「小窗自紀」第129則。「変態」はなかなか教えてもらえないが、やっぱりオモシロいらしい。しかし、機心・機事に満ちた世間さまは恐ろしいのである。