星は移ろうことなく空におのおのの場所を占めている。時々流れ星もあるけれども。
次々と載せられる重石。職業人としてはもう自ら裁するよりないのであろう。そのように追い込まれるべき年齢であるのだ。
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・・・まあいいや。コドモのふりしてよっと。
コドモなので責任感とかありません。
さー、みなちゃん、大自然を見てくだちゃいな。
山峙川流、 山峙(そばだ)ち川流れ、
鳥啼花落、 鳥啼き花落ち、
風清月白、 風清く月白く、
自是各適其天、おのずからこれおのおのその天に適し、
各得其分。 おのおのその分を得。
山が高くそびえる。
川が流れる。
鳥が啼く。
花が落ちる。
風さわやかに、
月はしらじら。
なにごともそれぞれそのあるべき姿にふわさしく、
そのあるべき場所を占めているんですなあ。
でちょ?
我亦然。 我また然り。
彼此無干渉也。彼此干渉する無きなり。
纔生係恋心、 わずかに係恋の心を生ずれば、
便是歆羨、 すなわちこれ歆羨(きんせん)し、
便有沾着。 すなわち沾着(てんちゃく)する有るなり。
わたしらもまたそうなんですなあ。
こっちとそっちと干渉しあう必要もない。
少しでもあちらに係わり恋着する心を持てば、
それは羨やみが起こっているのであり、
それは執着があるということなんですなあ。
他人のことなど気にしてはなりません。
至人淡無世好、 至人は淡として世に好む無く、
与世相忘而已。 世と相忘るるのみ。
惟並育而不有情、惟(た)だ並び育(やしな)われて情有らず、
故並育而不相害。故に並び育われて相害わず。
すばらしい人は淡泊で、世の中のことに好き嫌いなんか無いんです。
世の中とは関係なく生きるばかりなんです。
ただ、(ほかの人・物とともに)並んで生かされいて、(ほかの人・物に勝とうなどという)世俗的なキモチはさらさらない。
だから、(ほかの人・物とともに)並んで生かされながら、(ほかの人・物と)お互いに邪魔しあうことなんかないんです。
すばらしいでちゅなあ。
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「呻吟語」第五十三則。
お互い勝とうとか邪魔し合おうとか、そんな干渉をしあわないのが、いいんですなあ。
ちなみに最後のところは、「中庸」の第三十章に
万物竝育而不相害、道竝行而不相悖。小徳川流、大徳敦化。此天地之所以為大也。
万物竝び育(やしな)われて相害わず、道竝び行われて相悖らず。小徳は川流し、大徳は敦化す。これ、天地の大を為す所以なり。
すべての物はみんな並行して生かされていても、お互いに邪魔しあうことがないんです。道(法則)はたくさん並行して行われていても、お互いに矛盾しあうことがないんですなあ。小さな徳は川のように流れ、大きな徳は巨大化して溶け込んでいくんです。これが天地が大いなることを成し遂げる理由なんですなあ。
とあるのに依拠しています。
もう職業なんかどうでもいいや。おいらは自然のままに生きることにします。一日も早くそうするべきでしたなあ。