平成28年5月31日(火)  目次へ  前回に戻る

星は移ろうことなく空におのおのの場所を占めている。時々流れ星もあるけれども。

次々と載せられる重石。職業人としてはもう自ら裁するよりないのであろう。そのように追い込まれるべき年齢であるのだ。

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・・・まあいいや。コドモのふりしてよっと。

コドモなので責任感とかありません。

さー、みなちゃん、大自然を見てくだちゃいな。

山峙川流、  山峙(そばだ)ち川流れ、

鳥啼花落、  鳥啼き花落ち、

風清月白、  風清く月白く、

自是各適其天、おのずからこれおのおのその天に適し、

各得其分。  おのおのその分を得。

 山が高くそびえる。

 川が流れる。

 鳥が啼く。

 花が落ちる。

 風さわやかに、

 月はしらじら。

 なにごともそれぞれそのあるべき姿にふわさしく、

 そのあるべき場所を占めているんですなあ。

でちょ?

我亦然。   我また然り。

彼此無干渉也。彼此干渉する無きなり。

纔生係恋心、 わずかに係恋の心を生ずれば、

便是歆羨、  すなわちこれ歆羨(きんせん)し、

便有沾着。  すなわち沾着(てんちゃく)する有るなり。

 わたしらもまたそうなんですなあ。

 こっちとそっちと干渉しあう必要もない。

 少しでもあちらに係わり恋着する心を持てば、

 それは羨やみが起こっているのであり、

それは執着があるということなんですなあ。

他人のことなど気にしてはなりません。

至人淡無世好、 至人は淡として世に好む無く、

与世相忘而已。 世と相忘るるのみ。

惟並育而不有情、惟(た)だ並び育(やしな)われて情有らず、 

故並育而不相害。故に並び育われて相害わず。

 すばらしい人は淡泊で、世の中のことに好き嫌いなんか無いんです。

 世の中とは関係なく生きるばかりなんです。

 ただ、(ほかの人・物とともに)並んで生かされいて、(ほかの人・物に勝とうなどという)世俗的なキモチはさらさらない。

 だから、(ほかの人・物とともに)並んで生かされながら、(ほかの人・物と)お互いに邪魔しあうことなんかないんです。

すばらしいでちゅなあ。

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「呻吟語」第五十三則

お互い勝とうとか邪魔し合おうとか、そんな干渉をしあわないのが、いいんですなあ。

ちなみに最後のところは、「中庸」の第三十章に

万物竝育而不相害、道竝行而不相悖。小徳川流、大徳敦化。此天地之所以為大也。

万物竝び育(やしな)われて相害わず、道竝び行われて相悖らず。小徳は川流し、大徳は敦化す。これ、天地の大を為す所以なり。

すべての物はみんな並行して生かされていても、お互いに邪魔しあうことがないんです。道(法則)はたくさん並行して行われていても、お互いに矛盾しあうことがないんですなあ。小さな徳は川のように流れ、大きな徳は巨大化して溶け込んでいくんです。これが天地が大いなることを成し遂げる理由なんですなあ。

とあるのに依拠しています。

もう職業なんかどうでもいいや。おいらは自然のままに生きることにします。一日も早くそうするべきでしたなあ。

 

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