新月が半月に、半月が満月に、月が半分満ち欠ける間が一週間・・・。
がんばったのに、たった一日過ぎただけ。まだ今週四日もある。
・・・・・・・・・・・・・・・・
ああ、窮まってまいりましたなあ。
ところでみなさんは「四窮」というものをご存知ですか。どれか一つがあれば、その人の人生は不幸なものとなるとされます。
百姓凍餒、謂之国窮。
百姓凍餒(とうだい)す、これを「国窮」と謂う。
人民が凍え、餓える。これを「国の困窮」という。
そんな国のそんな時代に生まれあわせるのが不幸なのである。
妻子困乏、謂之家窮。
妻子困乏す、これを「家窮」と謂う。
女房子供を貧乏で苦しませる。これを「家の困窮」という。
芸のためならしかたない?
気血虚弱、謂之身窮。
気血虚弱なる、これを「身窮」と謂う。
生気や血気が弱弱しい。これを「身の困窮」という。
そして、最後の四つ目は・・・
学問空疎、謂之心窮。
学問空疎なる、これを「心窮」と謂う。
学問が空っぽ・無内容である。これを「心の困窮」という。
これは四つ目でみんな引っかかるなー。ゲンダイに「不幸」でないひとはいない、ということだ。
・・・・・・・・・・・・・・
「呻吟語」第六十則。おいらも無内容だから不幸なのだ。
ちなみに↓こういうのは「国窮」。
わが家なき露の大地ぞよこたはる
明日いかに焦土の野分起伏せり
藷(いも)負うて相かへりみし顔は誰 加藤楸邨(1905〜93東京)(句集「野哭」)
昭和20年後半〜21年のだそうです。