一日生き延びて、虚しく空を見上げる。
今日もひどい目に遭いました。誰にも会わないようにすればひどい目にも遭わなくてすむのかも知れない。
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晋の時代のことでございます。
竹林の七賢で名高い阮籍の甥っ子の阮脩(字・宣子)というひともかなりの奇人であったそうです。
宣子常歩行、以百銭掛杖頭。
宣子は常に歩行するに、百銭を以て杖頭に掛く。
宣子は、いつも歩いて出かけるときに、百枚の銭(を紐で差したもの)を杖の先に引っ掛けて、出かけるのであった。
ふらふらと
至酒店、便独酣暢。
酒店に至りて、すなわち独り酣暢す。
酒屋に着くと、そこでただ一人酒に酔い、キモチよくなるのであった。
これは「阮宣杖頭」とか「杖頭銭」という有名な故事でございます。
こういう自由気ままに見える生活をしていたひとであるが、酒を飲むのも一人であったし、他人のところに出かけることを好まず、
雖当世貴盛、不肯詣也。
当世の貴盛といえども、あえて詣でず。
今を盛りとときめく地位高いひとのところにも、行こうとはしなかった。
かくして、乱世になんとか生きのびていたのである。ところが・・・(→次回に続く)
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「世説新語」任誕二十三より。
わたしも昼ごはんも一人、晩ごはんも一人で食べました。一人が好きなんですね。ところがシゴトではひどい目に遭うのである。ばからしいことではないか。
ところで、GWも終わってしまいました。何を次の楽しみにすればいいのか。
鯉のぼり目玉大きく降(おろ)さるる 上村占魚 ※1920〜95 熊本のひと。
次は夏休みまで連休無いのかな。
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