平成28年3月10日(木)  目次へ  前回に戻る

「ハタラキばちとしての限界では?」「ぶーん」

本日のこと、一言以てこれを蔽わば、ツラかった。

明日も朝からツラそうです。

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東晋のころ、王濛、劉惔の二人は、蔡謨、字・道明の友人であったが、慣れ親しんで、蔡謨の博学であるのを正当に評価していなかった。

二人嘗詣蔡。

二人かつて蔡を詣す。

二人は、あるとき、蔡謨のところを訪れた。

語良久、乃問蔡、曰公自言何如夷甫。

語やや久しく、すなわち蔡の問いて曰く、「公、自ら言いて夷甫と如何ぞ」。

しばらく歓談していたが、やがてどちらからともなく蔡謨に質問した。

「おまえさん、自分と王夷甫を比較してどう思うかね」

王夷甫は王衍のことで、風姿あり、清談を好み、自らを孔子の高弟・子貢に比したという一代の名士であります。

蔡謨、表情も変えずに答えて言う、

身不如夷甫。

身は夷甫に如かず。

「おれが王夷甫にかなうものか」

「むふふ」「そりゃそうだろう」

王、劉相目而笑、曰公何処不如。

王、劉、相目して笑い、曰く、「公、何れの処か如かざる」。

王濛と劉惔、目配せしあって笑って訊いた。

「おまえさん、どういうところがかなわないのかね」

蔡謨答えて曰く、

夷甫無君輩客。

夷甫に君輩の客無し。

「だって、王夷甫の家にはきみらのような下らんお客は来ない、だろうからな」

「ほう」「なるほど」

それから三人で大いに笑うた、ということでございます。

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「世説新語」排調二十五より。

おいらもこんなふうに言い返したい。しかし鈍重で頭の回転が足りないので言えません。

 

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