おのずとそうなっていく大自然に任せる。
今日は一日雨でしたね。部分日食のウワサがあったが、ほんとにあったのかどうか。当然に起こることなら当然に起こったのでしょう。
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ものごとには「三然」があるのだそうでございます。
有当然、有自然、有偶然。
当然なるもの有り、自然なるもの有り、偶然なるもの有り。
義務としてなすべきことがある。自ずとそうなっていくことがある。たまたまそうなったということがある。
さて、
君子尽其当然、聴其自然、而不惑於偶然。
君子はその当然を尽くし、その自然に聴(まか)せ、而して偶然に惑わず。
立派なひとは、義務としてなすべきことに全力を尽くす。おのずとそうなっていくことには任せてしまう。そして、たまたまそうなったからといって迷わされることはない。
一方、
小人泥於偶然、払其自然、而棄其当然。噫、偶然不可得、幷其当然者失之。
小人は偶然に泥(なじ)み、その自然に払(もと)り、而してその当然を棄つ。噫(ああ)、偶然は得べからず、その当然なるものあわせてこれを失う。
ダメなひとは、たまたまそうなったことに固執し、おのずとそうなっていくことにそむき、そして、そうすべきことをなそうとしない。ああ、たまたまそうなったというようなことが何度もあるわけではないし、義務としてなすべきことも見失ってしまうのだ。
可哀也。
哀れむべきなり。
かなしいことではないか。
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明・呂坤(新吾)「呻吟語」一一八則。
「あ、おいらのことだ」
と気づいてしまいました。もちろん○者ではなくて●者の方です。