平成28年1月22日(金)  目次へ  前回に戻る

海産物手裏剣にやられた弱忍者。寒さにも弱い。

今日も厳しく寒い。明日も明後日も寒いという。

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老朽夢易覚。 老朽、夢も覚め易し。

覚来在空堂。 覚め来たって空堂に在り。

堂上一盞燈、 堂上一盞の灯、

挑尽冬夜長。 挑(かか)げ尽くして冬夜長し。

老いさらばえて夢を見ていても目覚めやすくなった。

目覚めてしまったので、誰もいない広間に座った。

広間の真ん中で、一皿の油に火をつけて

ともしびを掲げたが、そのともしびが消えるまで、冬の長い夜は続く。

わしの命のともしびも、間もなく消えるのじゃが、そうすればこの夜も明けるのカモ。

一思少年時、 一たび思う、少年の時、

読書在空堂。 書を読みて空堂に在り。

燈火数添油、 燈火しばしば油を添え、

未厭冬夜長。 いまだ厭わず、冬夜の長きを。

ふと思い出した。まだ若いころ。

誰もいない広間で書物を読んでいた。

ともしびの皿には何度も油を注ぎなおして、

少しもいやではなかったのだ、冬の長い夜も。

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「良寛詩集」より「冬夜長二首」。寒い。もう冬厭きた。

 

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