今日のお話はコワいでがお。
本日はお好み焼き食べました。満腹した。が、明日もまだ平日か。
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今日のお話は恐ろしいお話でございます。
晋の時代、赭圻鎮の参軍・何某が午前中に外出して、
行于田野中、溺死人髑髏上。
田野中に行きて、死人髑髏上に溺す。
野原を行く途中に、ニンゲンのドクロがあったので、それに小便をひっかけた。
それから用務を終えて、
還昼寝、夢一婦人語。
還りて昼寝するに、一婦人の語るを夢む。
帰宅し、家で昼寝していると、夢の中に女のひとが出てきて、語りかけた。
その言にいう、
君佳人、何以見穢汚。暮当令知之。
君佳人にして何を以て穢汚せらる。暮れにまさにこれを知らしむべし。
「あなたは立派な地位のあるお人でいらっしゃいますのに、なんであんな汚いことをなさりましたの? 夕方には、あなたに思い知らせてやりますわ」
と。
昼寝から覚めた何参軍、夢の中での出来事、半ばは忘れてしまって夕方になった。
さて、何の住処は壁に穴があいていた。
これは
作溺穴。
溺穴と作す。
この穴から外に小便をするためであった。
参軍は、
其夜、趨穴欲溺。
その夜、穴に趨りて溺せんとす。
夜になったころ、穴のところへ行っておもむろにおしっこをしようとしました。
「よいしょ、と」
とナニを穴から出してキモチよくおしっこをしていると、
!
激痛が走った。
「うぎああああ!」
という何参軍の断末魔の叫びを聞いて、近所のひとが駆けつけると、
虎来齧断陰茎。
虎来たりて陰茎を齧断せるなり。
トラがいて、穴から出ているものを不思議に思ってかじり取ったのであった。
ひとびとが集まってきたので、トラは慌てて逃げて行った。
「大丈夫か?」
ひとびとが助け起こそうとしたときには、何参軍は股間からおびただしい血を流して、
即死。
即ち死せり。
もう死んでおった。
という。
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南朝宋・劉義慶「幽明録」より。
ああ恐ろしい。明日もまだ平日でツラいしごとがあるので恐ろしいが、それと同じぐらい恐ろしい。