平成27年7月8日(水)  目次へ  前回に戻る

タイガーギャング団。こんな恐ろしいヤツらが蠢く世の中、弱者がやっていけるはずがない。

もともと弱い上にどんどん弱ってまいりました。疲れた。
こんなに疲れた感があるのに、まだ水曜日。降圧剤を強いのにしたので、それで心身ともに疲労困憊しているのカモ。特に心が・・・。

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唐の天宝五載(746)、楊慎矜は御史中丞(検察庁の参事官)であった。

職務で洛陽に出張したおり、食事を摂っていると、

忽見一鬼物、長丈余。

忽ち一鬼物の、長丈余りなるを見る。

突然、二メートルぐらいの「おかしなもの」が現れた。

さらに、

朱衣冠幘、立于其後。

朱衣にして冠幘せる、その後に立つ。

「赤い衣で頭巾をかぶったの」が、その後ろに立っていたのである。

楊は豪気な男であったから、

「失せよ!」

叱之。

これを叱る。

これを叱りつけた。

しかし、それらはそこにぼんやりと立ったまま、

良久不滅。

やや久しく滅せず。

なかなか消えうせない。

そこで、

以熱羹殺之、方滅。

熱羹を以てこれを殺すに、まさに滅す。

ちょうど食卓に届いたあつあつのスープをこれにぶっかけたところ、ついに消えうせた。

「なにものだ? 怪しからん」

と楊は憤っていたが、その後しばらくは何も無かった。ところがこの年、楊は失脚し、不法利得の嫌疑で獄に下って拷問の最中に死んだので、もしかしたらそのことの前兆だったのかも知れない。

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唐・陸勲集「集異志」巻二より。

こんなに心の強いひとでも失脚→拷問→獄死のコンボである。弱い者がどうやって身を護ることができようか。名利の場から逃れるよりほかにない。

 

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